一時別メニューも全体練習に復帰
体調不良で一時別メニュー調整を続けていたレッドソックスの上原浩治投手が25日(日本時間26日)、今キャンプ初めて本格的な投球練習を行った。
上原はキャンプ初日となった19日、軽い頭痛を訴え早退。全体練習に復帰した23日にブルペン入りしたが、このときは捕手を立たせたままでの投球練習だった。
この日はスプリットも含め、捕手を座らせ約30球。決め球の落ち具合については「まだまだこれから」と説明。チームにはメジャー通算225セーブのキンブレル(前パドレス)が加入。今季はセットアッパーに配置転換予定だが「(メジャーでは)もともとセットアッパーからのスタート。特別なものはない」と話した。
新守護神も上原との勝ちパターン構築に意欲
オリオールズ、レンジャーズ時代は、主に救援投手として活躍した上原。当時は故障離脱が多く敗戦処理を任されることもあったが、圧倒的な制球力を武器に首脳陣からの信頼を高めていった。メジャー3球団目のレッドソックスでも入団当初は勝ちパターンの1人だったが、抑え候補が相次いで不調に陥ったため、しばらくして守護神の座を勝ち取った。
2013年6月26日に移籍後初セーブを挙げた右腕は、同27日に日米通算50セーブを記録。その後も安定感抜群の投球を続けチームの世界一に貢献。この年は結局、73試合に登板し4勝1敗21セーブと奮投。防御率は圧巻の1.09をマークし、リーグ優勝決定シリーズMVPに選ばれるなどポストシーズンでも大活躍した。
好不調の波はあったが、14年以降も守護神の座に君臨。昨季は試合中の負傷で43試合の登板に終わったが、40歳になっても小気味良い投球は健在だった。
27歳のキンブレルは、平均速度が158キロの剛腕。10年にブレーブスでメジャーデビューを果たし、6年間で225セーブを積み上げた。新天地でも期待される新守護神は「いいコンビになると思う」と、セットアッパー・上原との勝ちパターン構築を楽しみにしているという。
レッドソックスは先発でも、超大物のデビット・ブライスを獲得。昨季はエドワルド・ロドリゲス、ヘンリー・オーウェンスら若手の台頭もあり、投手陣には明るい材料が揃う。
13年の世界一も、その後は2年連続地区最下位に沈むレッドソックス。復権を目指すチームの中で、4月で41歳になる上原の活躍からも目が離せない。