800人以上の選手をランク付け!日本人トップは田中将大
MLBの公式サイトが7日、800人以上のメジャーリーガーを順位付けした「ファンタジープレーヤー・ランキング」を発表し、あわせて今シーズンの成績予想も公開した。
堂々の第1位に輝いたのは、ワシントン・ナショナルズのブライス・ハーパー。打率.317、41本塁打、109打点という成績が予想されている。
日本人選手を見てみると、投手のトップは、120位に入った田中将大(ヤンキース)。予想成績は13勝7敗で防御率3.49。1イニングあたりに許す走者の割合を示すWHIPは1.08だ。
その他の日本人投手は以下の通りとなっている。
131位 ダルビッシュ有(レンジャーズ) 12勝7敗 防御率3.43 WHIP1.21
155位 岩隈久志(マリナーズ) 11勝9敗 防御率3.45 WHIP1.10
237位 前田健太(ドジャース) 11勝9敗 防御率3.70 WHIP1.21
405位 上原浩治(レッドソックス) 3セーブ 防御率2.62 WHIP0.96
※田沢純一(レッドソックス)は今のところ、ランキングに入っていない。
野手は、青木宣親(マリナーズ)が255位と健闘した。予想成績は打率.287で5本塁打、42打点、20盗塁。イチロー(マーリンズ)は623位で、打率.243、1本塁打、18打点で10盗塁となっている。
ファンタジーベースボールは「賭博ではない」
そもそも、公式サイトが選手の成績を予想して公開するという行為自体、日本では考えられないことである。
では、なぜそのようなことをするかというと、メジャーには予想成績をもとに遊べる「ファンタジーベースボール」というゲームがあるからだ。
あらかじめ定められたルールの下に、自分なりの仮想のチームを作り、実際の試合における選手の成績をポイント化して総合ポイント競うゲームだ。
前述のランキングも、ゲームに使われるものであり、数百万人いるとされるファンタジーベースボール・プレーヤーは、このランキングを参考に自分なりのチームを作るのである。シーズン終了後、ポイントの上位入賞者には賞金などが贈られ、市場規模は数千億以上とも言われている。
昨年、日本のプロ野球は現役選手による野球賭博問題に揺れたが、アメリカでも「ファンタジーベースボール」は賭けの対象ではないか?と疑問の声が上がった。
もちろん、メジャーの現役選手がこのゲームに参加することは禁止されているが、賭博ではないかという声が上がるのも無理はない。
そういった声に対し、MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーは「賭博ではない。(ファンタジーベースボールは)ゲームとしての技術が必要なもので、法にのっとっている」との見解を示し、「ファンタジーベースボールは、ファンと野球の関わりにおいて重要な要素でもある」と付け加えた。
日本でも「野球くじ」導入に関する議論が交わされているが、将来的に「日本版ファンタジーベースボール」のようなものは定着するのか否か…。
アメリカ版を参考にしながら経緯を見守りたい。
文=京都純典(みやこ・すみのり)