走者は困惑した表情も…
メジャーリーグの開幕戦で、今シーズンから採用された“併殺崩し”に関する新ルールが適用された。
アトランタのターナー・フィールドで行われたブレーブス-ナショナルズの開幕戦。2-2の同点で迎えた7回裏にその出来事は起こった。
マーカーキスが四球で出塁し、無死一塁のチャンスを迎えたブレーブス。つづくオリベラはサードへの平凡なゴロとなり、打球を処理したレンドンはセカンドへ送球。ベースカバーに入ったマーフィーがこれを受け取ると、一塁走者のマーカーキスに足下を削られながらも一塁へ転送。一塁はセーフとなり、一死一塁で次の場面へ移ると思われた。
ところが、マーカーキスのスライディングが走路を外した危険行為とみなされ、悠々セーフだった打者走者のオリベラにアウトの宣告。併殺が成立した。
これにはマーカーキスも困惑した表情を浮かべたが、審判から説明を受けた後にダグアウトへ。監督が抗議に出てくることもなく、二死走者なしで試合再開となった。
新ルールの導入、日本でも進む…?
アメリカでは当然の文化のようなものとして認識されている“併殺崩し”。しかし、昨年パイレーツの姜正浩や、メッツのテハダが危険なタックルを避けきれず大ケガを負ったことが物議を醸し、今年から二塁ベースを巡るスライディングが厳しく取り締まられることになった。
スライディングする際に野手と接触することは今後も認められるものの、ベースまでの走路を変更することや、一塁への送球を妨害するために相手にぶつかっていくことは禁止となり、 妨害と認められた場合には打者走者もアウトになる。
また、このプレーに関してもビデオ判定を求めることが可能となっており、スライディングとして認められるものだったのか、それとも危険な妨害行為であったのか、という微妙な部分をリプレイ映像を見て検証することができるという。
日本でも先日、日本ハム・田中賢介の“併殺崩し”が話題なり、大きな議論を呼んだ。
ホームの危険なクロスプレーを防ぐ「コリジョン・ルール」が今年から日本で導入されたように、この“併殺崩し”に対しての新ルールも海を渡って日本に伝わる可能性というのは十分にある。今後の展開に注目だ。
“併殺崩し”に関する新ルールが適用されたプレー
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