ニュース 2016.04.06. 11:20

ヤンキース田中将大、開幕戦で白星逃すも垣間見えた復活の兆し

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ヤンキースの開幕戦に登板した田中
● ヤンキース 3 - 5 アストロズ ○
<現地時間4月5日 ヤンキー・スタジアム>

 ヤンキース田中将大のメジャー3年目が始まった。

 現地時間の5日、本拠地ヤンキー・スタジアムでのアストロズとの開幕戦に先発。2年連続でヤンキースの開幕投手を任された。日本人投手の2年連続開幕投手は2003、2004年の野茂英雄(当時ドジャース)以来となる。

 試合前の始球式では、OBの松井秀喜氏がヤンキースのグラウンドコートに身を包んで登場。真ん中へのストライク投球を見せてスタジアムに駆けつけたファンを大いに喜ばせると、始球式を終えた松井氏は、田中と軽くグータッチを交わした。

 雨天中止によるスライド登板となった田中は、やや緊張した面持ちでマウンドに上がると、昨年のワイルドカードゲームの再戦となるアストロズ相手に初回から飛ばしていく。

 初回、遊ゴロと中飛で簡単に二死を取ると、3番のコレアを空振り三振に仕留め、幸先良いスタートを切る。続く2回も危なげなく3人で打ち取っていくと2回裏にカストロがレフト線へ2点タイムリー二塁打を放ってヤンキースが先制。打線が田中を援護する。

 田中は3回までパーフェクトに抑える快調なピッチングを続けるが、4回に無死一三塁のピンチを迎えると、コレアの三ゴロの間に1点を失い、今季初失点。なおもピンチが続く田中だったが、4番・ラスマスを二ゴロに打ち取ると、5番のゴメスには2ボール2ストライクから外角へのボールで見逃し三振を奪い、最少失点で切り抜けた。

 4回にも、一死から7番タッカーに二塁打を打たれたが、8番のゴンザレスは空振り三振、続く9番カストロに対しては素早いフィールディングで打球を処理し、リードを守り抜く。

 ところが6回、二死からコレアにソロ本塁打をライトスタンドへ運ばれ、2-2の同点に。さらに続くラスマスにこの試合初めてとなる四球を与えたところで、マウンドを降りた。

 終わってみれば5回と2/3、87球を投げて被安打4、奪三振4、与四球1、失点2という投球内容。試合は2-2で迎えた8回にアストロズが3点を挙げて逆転。ヤンキースもグレゴリアスのソロ本塁打で追い上げを見せたが、3-5で開幕戦を落とした。


田中将大のシーズン初登板を振り返る...


 メジャー1年目となった2014年は、開幕から4試合目となったブルージェイズ戦で初先発を果たす。初回にいきなり本塁打を浴びるなど、3失点を許すも7回まで投げて試合を作り、打線の援護を受けて7-3で勝利。メジャー初登板で初白星を挙げる順風満帆なデビューを飾った。

 昨年は前年13勝を挙げた活躍が認められ、ブルージェイズとの開幕戦の先発マウンドを任される。ヤンキース移籍後初の大役に指名された田中だったが、3回に味方のエラーが絡んで先制されると、4番のエンカーナシオンに2ランを浴びるなど、一気に5点を失う乱調。

 その後、前年に手術した右ひじへの負担を考慮し、90球に達した4回で降板。2年目の開幕は敗戦投手となり、悔しい思いを味わっていた。今年も昨年の借りを返すべく開幕戦のマウンドに臨んだが、待望の開幕戦勝利とはならなかった。

 今年の開幕戦は昨オフに右ひじの“ねずみ”を除去する手術を受けて以来、初の公式戦となったが、その投球内容は悲観するものではなく、“復活”の兆しも垣間見えるものだった。次回登板での勝利に期待したい。

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