涌井と筒香はチームの中心選手として活躍
DeNAは27日に行われた中日戦、1番荒波翔、2番石川雄洋、3番乙坂智、4番筒香嘉智と1番から4番まで横浜高校出身のOBを並べ、さらに6番にも同校出身の倉本寿彦を入れたオーダーで挑んだ。そして試合は、“横浜高OB”の活躍が光り、8-3で中日に勝利した。
横浜高といえば、1998年には史上5校目の春夏全国制覇も達成し、これまでに春夏通じて5度全国制覇を達成したことのある野球名門校。横浜高OBの現役プロ野球選手は、出身高校別では17人と最も多い。
そのため、チームの中心として活躍する選手もいる。横浜高校時代に“松坂二世”と呼ばれていた涌井秀章(ロッテ)は、エースとしてチームを引っ張る。今季5試合に登板して、4勝0敗、防御率2.60。勝ち星はここまでリーグトップ。特に昨季投手三冠の大谷翔平(日本ハム)と投げ合った日本ハムとの開幕戦では、7回を4安打、7奪三振、1四死球、無失点とこれぞ“エース”というピッチングでチームを勝利に導いた。
野手では、チームキャプテンと4番を任されている筒香が、リーグ最多の8本塁打を記録。27日の中日戦では、ソロ本塁打を含む3安打3打点の活躍ぶりだった。侍ジャパンでも4番を打つなど、今や球界を代表するスラッガーだ。
また筒香と同じDeNAでプレーし、筒香の1学年先輩にあたる倉本寿彦は、19日の広島戦から24日の巨人戦にかけて5試合連続マルチ安打をマーク。規定打席に到達し、打率は.305を記録する。今季2度目のスタメン出場となった27日の中日戦で、2安打2打点の活躍を見せた乙坂も打撃好調だ。
復活を目指し二軍で汗を流す松坂大輔
昇格を目指し、二軍で汗を流す選手もいる。98年の甲子園春夏連覇にエースとして大きく貢献した松坂大輔(ソフトバンク)がその一人だ。松坂は高校卒業後、西武に入り3年連続で最多勝を獲得するなど、日本のエースとして長きに渡り活躍。07年からはメジャーでプレーするなど、日米通算164勝をマークする。
しかし、9年ぶりに日本球界に復帰した昨季、右肩を手術した影響で一軍登板はなし。復活を目指して、現在二軍で奮闘中だ。27日は中日との二軍戦に先発。2回に3点を失い、4回3失点で降板。本来の姿とは、ほど遠い内容となっている。
ちなみにこの試合に横浜高の先輩・多村仁志が「4番・指名打者」で出場したこともあり、横浜高校の先輩・後輩対決がナゴヤ球場で実現。2度対戦したが、1打席目が四球、2打席目が三ゴロだった。
その他、松坂とともに甲子園春夏連覇に貢献した後藤G武敏(DeNA)、開幕一軍を期待されながらキャンプ中に故障し二軍落ちした浅間大基(日本ハム)も昇格を目指し二軍で調整を続けている。
横浜高校出身の現役プロ野球選手
多村仁志(中日)95年卒 ※
今季成績:8試 率.190 本0 点2(二軍成績)
後藤G武敏(DeNA)99年卒
今季成績:1試 率.000 本0 点0(二軍成績)
荒波翔(DeNA)04年卒
今季成績:25試 率.209 本0 点6
石川雄洋(DeNA)05年卒
今季成績:14試 率.232 本1 点4
福田永将(中日)07年卒
今季成績:10試 率.167 本0 点0
下水流昂(広島)07年卒
今季成績:4試 率.000 本0 点0
高浜卓也(ロッテ)08年卒
今季成績:14試 率.185 本1 点3
倉本寿彦(DeNA)09年卒
今季成績:24試 率.305 本0 点7
筒香嘉智(DeNA)10年卒
今季成績:26試 率.292 本8 点17
近藤健介(日本ハム)12年卒
今季成績:25試 率.253 本1 点11
乙坂智(DeNA)12年卒
今季成績:9試 率.412 本1 点4
浅間大基(日本ハム)15年卒
今季成績:11試 率.222 本0 点0(二軍成績)
高浜佑仁(日本ハム)15年卒
今季成績:10試 率.152 本1 点3(二軍成績)
【投手】
松坂大輔(ソフトバンク)99年卒
今季成績:3試 0勝2敗 防5.14(二軍成績)
成瀬善久(ヤクルト)04年卒
今季成績:5試 2勝2敗 防5.76
涌井秀章(ロッテ)05年卒
今季成績:5試 4勝0敗 防2.60
田原啓吾(巨人)13年卒 ※
今季成績:一、二軍ともに出場なし
※は育成
成績は4月27日終了時点