打率リーグトップ
首位を走る巨人のキャプテン・坂本勇人が好調だ。今季はここまで、打率はリーグトップの.367、9本塁打と26打点はチームトップの成績を残す。
坂本は12年に最多安打のタイトルを獲得した実力者だが、ここ3年は13年が打率.265、14年が.279、15年が.269と低迷。思うような成績を残せずにいた。
昨季までから一転して、今季は打撃好調だ。3、4月、月間打率.352をマークすると、5月は4日の広島戦から17日のDeNA戦にかけて10試合連続安打を記録。月間打率は.396とさらに調子をあげている。
好調の要因の1つに、右投手を良く打っていることが挙げられる。昨年は対右投手の打率は.272(360打数98安打)だったが、今年は20日が終了した時点で.404(94打数38安打)を記録する。
小川泰弘(ヤクルト)には5打数1安打と抑えられているが、メッセンジャー(阪神)から8打数5安打、黒田博樹(広島)から4打数2安打、吉見一起(中日)から3打数2安打と各球団のエース級の投手から結果を残す。対戦数は少ないが救援陣も田島慎二(中日)から2打数2安打(中日)、中崎翔太(広島)から2打数1安打、山崎康晃(DeNA)から3打数1安打と打っている。
左投手に対しても、昨季の.261(119打数31安打)から.289(45打数13安打)と打率を上げており、20日の中日戦では、先発したサウスポーのバルデスから2安打した。
また、2ストライクの打率を見ると、打率3割を切った13年から3年間の2ストライクの打率は13年が.226(252打数57安打)、14年が.180(250打数45安打)、15年が.207(222打数46安打)だったが、今季は.306(49打数15安打)と上昇。昨季首位打者の柳田悠岐(ソフトバンク)が記録した.230、川端慎吾(ヤクルト)の.270を上回っており、かなり高い数字だ。追い込まれてもきっちりと安打を記録できていることも、高打率に繋がっている要因といえそうだ。
その他にも、初球、救援投手からの打率などが軒並み昨季から上昇している。開幕から好調が続く坂本の打撃に、今後も目が離せなさそうだ。
坂本勇人の成績
【対右投手成績】
2013年
打率.267(382―93) 本7 点31
2014年
打率.291(381-111) 本12 点41
2015年
打率.272(360-98) 本9 点52
2016年
打率.404(94-38) 本6 点22
【2ストライク後の打撃成績】
2013年
打率.226(252-57) 本4 点21 振87 四死球25
2014年
打率.180(250-45) 本2 点12 振88 四死球26
2015年
打率.207(222-46) 本5 点24 振79 四死球31
2016年
打率.306(49-15) 本2 点6 振12 四死球15