守護神のマテオは5試合連続失点
神宮で連夜の悪夢…。“超変革”を掲げる金本阪神の苦しい戦いがつづいている。
ヤクルトとの3連戦で顕著に現れたのが、リリーフ陣の不調だろう。2年連続最多セーブを獲得した呉昇桓がメジャー移籍。空いた守護神の座をどうするのかという点は開幕前からの注目ポイントだったが、その重要なポジションを担う新外国人のマテオがピリッとしない。
3・4月は抑えでありながら3イニングマウンドに上がる日があるなど、13試合に登板して、0勝1敗、6セーブ、防御率1.88と力投。ところが、5月に入ると15日のDeNA戦で2失点。20日の広島戦でも1失点と苦しい投球を見せ始めると、さらに翌21日にも2失点を喫した。
直近のヤクルトとの3連戦でも、初戦はセーブこそ記録したものの1点を失っており、26日の試合では畠山和洋にサヨナラ打を浴びた。これで5試合連続の失点。抑えとしては、かなり物足りない内容となっている。
最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した福原は二軍落ち
マテオだけでなく、2年連続最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得している福原忍の不調も大きい。金本知憲監督は、昨季の球団納会にてセットアッパーのポジションを確約するようなコメントを残しており、その信頼度の高さを伺わせていた。
それがシーズンが開幕してからは6試合連続で無失点投球の好スタートを切ったものの、内容を見ると毎試合走者を背負う苦しい展開。7試合目の登板となった4月16日の中日戦で今季初失点すると、翌17日も1点を失い、4月20日に二軍落ちとなった。
セットアッパーと守護神が不安定な中、開幕から先発を務めていた藤川球児がリリーフに転向。リリーフ後初登板となった5月18日の中日戦では、かつての持ち場である勝ち試合の最後を任された。9回からの1イニングを無失点に抑え、2012年以来のセーブを記録。
ただ、その後3試合に登板しているが、2試合で失点。25日のヤクルト戦では、同点の9回からマウンドに上がるも、今浪隆博の犠飛を打たれサヨナラ負け。敗戦投手となった。
マテオや藤川に加え、二軍調整中のドリスなど、“守護神候補”と呼ばれる選手はいるだけに、あとは誰をどう使っていくのか。抑えよりも前のポジションを担う安藤優也や高橋聡文といったところも含め、方程式の再建が急務となる。
【阪神リリーフ陣の主な成績】
安藤優也
17試 0勝0敗 防0.64
榎田大樹
23試 1勝1敗 防2.96
高橋聡文
24試 1勝3敗 防3.18
マテオ
22試 1勝2敗11S 防3.80
福原忍
8試 0勝0敗 防5.40