ルーキーたちは希望の光
最下位に沈む楽天。ゴームズの退団、リリーフ陣の不調、FAで加入した今江敏晃が打撃不振で二軍落ちなど暗いニュースが多い。チーム状況が悪い中で、ルーキーたちの活躍が希望の光といえそうだ。
5月31日の阪神戦では、ドラフト1位のオコエ瑠偉がプロ初安打をマークすると、同2位の吉持亮汰がプロ初のマルチ安打、同3位の茂木栄五郎が猛打賞を記録した。同6位の足立祐一は「8番・捕手」でスタメン出場し、エース・則本昂大の今季初完投をアシスト。ルーキー4人が勝利に貢献した。
さらに、5月29日の日本ハム戦、9回の守備では、投手が同5位の石橋良太、捕手が足立、二塁が吉持、遊撃が茂木、中堅がオコエとルーキーが“センターライン”を務めたという試合もあった。
ドラ3の茂木はチームに欠かせない
その中でも、茂木はルーキーでありながら、すでにチームに欠かせない存在となっている。開幕戦となった3月25日のソフトバンク戦に「6番・遊撃」で先発出場。翌26日の第1打席で三塁打を放ち、プロ初安打を記録した。
3・4月は打率.234と苦しみ、5月に入っても打撃の状態はいまひとつだったが、14日のロッテ戦を境に調子を上げている。同日、4安打を記録すると、翌15日の試合でも4安打2打点と大暴れ。
現在は27日の日本ハム戦から4試合連続安打を継続中。そのうちの3試合は複数安打で、31日の阪神戦では猛打賞を記録した。打率も.293まで上昇し、チームでは岡島豪郎の.331に次ぐチーム2位。さらにチャンスにも強く、得点圏打率はリーグ3位の.359をマークしている。守備でも積極果敢なプレーが多く、5失策を記録しているものの、チームを助ける好プレーも少なくない。何より多少のミスには目をつむれるだけの打力も披露している。
苦しいチーム状況ではあるが、ルーキーたちにも出場機会が与えられ、それが良い方向に動き出そうとしている。その答えが出るのは、もう少し先の話になるだろう。その答えを楽しみに、彼らの今後の活躍に期待したい。
楽天ルーキーたちの今季成績
9.オコエ瑠偉(18)
13試 率.154 本0 点0
2.吉持亮汰(22)
11試 率.200 本0 点1
5.茂木栄五郎(22)
49試 率.293 本1 点21
65.堀内謙伍(19)
一、二軍出場なし
28.石橋良太(24)
5試 0勝0敗 防18.90
44.足立祐一(26)
8試 率.263 本0 点1
66.村林一輝(18)
12試 率.000 本0 点1 ※
※は二軍成績
成績は5月31日終了時点
(年齢は2016年6月1日時点のものに修正しました)