新たに導入された脳しんとうに関する特例措置
ヤクルトは24日、今浪隆博を一軍登録した。
6月17日、神宮球場で行われたヤクルト-西武(1回戦)での一幕。2回表の守備で内野フライを追いかけた一塁手の今浪が味方と交錯。その場に倒れて動けず、顔面からは出血も見られるなど球場は一時騒然となった。
顔面のケガだけでなく、脳しんとうの疑いもあった今浪は翌18日に一軍登録を抹消。通常であれば、抹消から10日以上が経過しなければ一軍再登録はできないのだが、今浪は抹消から6日で一軍に戻ってきた。
これには、今季から導入された脳しんとうに関する“特例措置”の存在がある。
アメリカ・メジャーリーグで2011年に新設された7~15日間の短期故障者リストを参考に、脳しんとうを起こした(疑いのある)選手への“特例措置”の導入が昨オフに決定。通常は抹消から10日以上が経たなければ一軍再登録ができないところを、当該選手の入れ替えに関しては「10日間」を待たずに再登録をしても良いことになったのだ。
昨オフから話題には挙がっていたものの、開幕までの導入は間に合わず。選手会の合意をもって6月16日から施行されたばかりのルールであった。
ちなみに、今浪の代替選手として一軍に昇格し、今浪の復帰に伴い登録抹消となった松井淳も、10日間を待たずして一軍に再昇格することができる。
▼ 脳しんとう特例措置
☆試合中の死球や接触プレーなどで脳しんとうを起こした選手が出場選手登録を外れた場合、規定の10日間を待たずに再登録を可能とする。
・代替選手を指名して入れ替わる形となり、復帰する時もその選手と入れ替えとなる。
・特例措置により昇格し、その後抹消となった代替選手も、10日間を待たずに再登録が可能。
・抹消期間中もフリーエージェント(FA)資格日数はカウントされる。