独走状態の広島を支える力
いよいよ今日からプロ野球の後半戦がスタートする。
パ・リーグでは、日本ハムが球団新記録の15連勝を飾るなど、首位ソフトバンクを猛追。独走状態に待ったをかけ、後半戦の戦いを面白くしている。
一方、セリーグはどうか。開幕前はかつてのスター選手を新指揮官に迎えた巨人、阪神、DeNAに注目が集まったが、フタを開けてみれば広島の独走状態。「19」もの貯金を作って首位を走っている。
2位につける巨人は借金が「2」。リーグの貯金はすべて広島が独占している状態にあり、もはやセ・リーグの灯火は消えつつあると言っても過言ではない。
盤石投手陣を支える3人の助っ人
盤石の戦いぶりを見せる広島。その強さの理由というと、リーグトップのチーム打率.272を誇る最強打線に注目が集まりがちであるが、外国人選手の層の厚さを忘れるわけにはいかない。
投手陣を支えるのは、加入2年目のジョンソン。ここまでリーグ2位の9勝(5敗)を挙げており、防御率も2.05とトップの菅野智之(巨人/1.58)に次ぐリーグ2位と安定している。
さらに、リリーフには今シーズンより加入したジャクソンとヘーゲンズというコンビがいる。
リーグ3位の41試合に登板して3勝3敗、20ホールドで防御率1.66とセットアッパーとしてフル回転。間違いなく快進撃を支えている一人だ。
もう一人の新助っ人・ヘーゲンズも34試合に登板して4勝1敗、16ホールドで防御率2.01。鳴り物入りで入団しながらも、結果を残せず戦列を離れていく助っ人外国人も少なくない中、「ハズレ」のない助っ人のスカウティングが光る。
穴を埋め合う打の2人
一方で打者の助っ人はというと、実は規定打席に達している選手はいない。しかし、この現状は決して「ハズレ」を意味しているわけではない。
6月中旬に右もも裏の故障で離脱したエルドレッドは、それまで66試合の出場で打率.319、16本、38打点の成績を残して打線を牽引していた。16本塁打は未だにリーグ5位タイの位置にいる。
また、負傷で離脱したエルドレッドの穴を埋めるように、故障から復帰してきたのが今シーズン加入のルナ。37試合で打率.302をマーク。強力打線の4番に座り、相手に脅威を与えている。
投打に安定する広島の助っ人たち。他のチームが課題とする「助っ人事情」を見事にクリアしている現状から、今シーズンの広島の盤石ぶりには頷かざるを得ない。
後半戦はここにスティーブ・デラバーという新戦力も加わる。好調・広島を支える“助っ人力”から目が離せない。