ニュース 2016.10.19. 17:30

現役選手も気になるドラフト会議 『大物が他球団へ行った時…』

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花巻東高校時代の大谷翔平(C)KYODO NEWS IMAGES

ドラフト会議は20日!


 いよいよ明日、10月20日に開催されるドラフト会議。選手・球団のその後を大きく左右する“運命の一日”がいよいよ近づいてきた。

 ドラフトが近づくにつれて、当事者である「指名を待つ側」のドラフト候補生たちへの注目度はどんどんと増していく。その一方で気になるのが、彼らを「受け入れる側」である現役のプロ選手たちの気持ちである。

 前回は目玉選手が自チームに加入してきた時の“複雑な心境”に迫ったが、反対に目玉選手が他球団に行った時の気持ちというのも気になるところ。

 というわけで、今回も元ヤクルト、日本ハムでプレーしたかつてのドラ1右腕・増渕竜義氏に「プロ入り後のドラフトをどう見ていたか」を聞いてみた。


『ドラフトは気になる?』


 もちろん、ドラフト会議の結果は各選手が気にしていますし、ドラフト後は選手の間でもその話で盛り上がります。主に「あの選手はどこに行った」とか、「後輩があの球団に入った」とか...。

 自分の球団に入る選手もそうですが、どちらかと言うと他球団が獲得した選手のことで盛り上がっていたかもしれません。他球団に行った選手がどんな選手なのかを早速調べている選手もいましたし、上位から下位まで徹底的に調べる選手もいたほどです。

 私たちも直前の報道などである程度の情報は持っていますが、ドラフト会議の詳細は知らされません。なので、会議が終わって結果を確認してから騒ぎ出します。


“別格”だった大谷翔平


 特に“大物”と呼ばれる選手には、現役選手たちも注目しています。最近では日本ハムの大谷翔平投手ですね。私たちの間でも、大谷選手は“別格”でした。

 ドラフト当時からメジャーに行っても通用すると思っていましたし、ちょっと規格外の選手というイメージ。なにせ前例のない“二刀流”ですからね。

 投手の目からすると、なんといってもそのスピード。高校生で160キロですから。「本当に投げられるの?」とか、「どんだけ速いんだ」とか、「実際に160キロを生で見てみたいよな」なんていう感じで周囲もざわついていました。

 日本人で160キロというスピードはまさに“未知”の領域でしたから、野手もまじえて大谷選手の話題で盛り上がりましたね。


 そんな大谷選手は、メジャーと日本で揺れた末に日本ハムに入団しました。強行指名した日本ハムが粘り強く“口説き落とした”んですね。

 この時は単純に嬉しかったのを覚えています。なぜなら、日本で彼のプレーを生で見ることができるから(笑)

 メジャーに行くものと思っていましたから、まるでファンのように喜びました。


選手も「たのしみ」!


 まとめると、来シーズンから一緒にプレーすることになる選手に対しても、他球団でライバルになるであろう選手にも、現役選手から見て共通しているのは「全員に注目している」ということです。

 プロ側にはアマチュア時代のデータや映像もあるので、気になったら調べることができます。特に“大物”選手、即一軍になるようなルーキーはかなり注目していますし、闘志も燃やしています。

 さまざまな人の思いが交錯するドラフト会議。現役選手たちも、ひそかに楽しみにしているんですよ。



▼ 増渕竜義・プロフィール
masubuchi

株式会社King Effect代表取締役。1988年5月3日生まれ、28歳。
同期に田中将大(ヤンキース)や前田健太(ドジャース)がいる“88世代”。
埼玉の公立校・鷲宮高校で1年生からエースとして活躍。
3年時には最速147キロをマークしたが、甲子園出場経験はなし。
2006年の高校生ドラフトで西武とヤクルトから1位指名を受け、抽選の結果ヤクルトに入団。
2013年までの7年間で先発・中継ぎに活躍し、通算157試合に登板した。
2014年にはトレードで日本ハムへと移籍。2015年に現役を引退。
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