建山氏が太鼓判を押す新助っ人
“恋人”であった糸井嘉男の獲得成功に沸く阪神。なかなか固定できなかったセンターに球界屈指の“超人”を迎え、新シーズンへ向けた期待が高まっている中、もうひとつの課題解消へ向けた動きも進んでいる。
チームは糸井に続いて、新助っ人のロマン・メンデスを獲得。レンジャーズやレッドソックスでメジャー通算45試合に登板した26歳右腕に“新守護神”としての期待をかける。
今季はメジャーでの登板はなかったものの、現地でも期待の高かった男。レンジャーズ時代にチームメイトだった建山義紀氏も、自身のTwitterで「2012年テキサスレンジャーズのプロスペクトTop10内にいたピッチャー」と紹介。「マイナー時代に同僚だった彼もまた日本球界へ。レッドソックスにトレード後、経過はわかりませんが、彼を見た当時は凄い投手だなと思いました。頑張って!」とエールを送った。
抑えを固定できなかった2016年
阪神の守護神といえば、2006年の途中からは藤川球児が君臨。藤川の退団後も、2014年からは呉昇桓が2年連続で最多セーブに輝くなど活躍。球界を代表する抑えがいた。
しかし、呉昇桓がメジャーへと渡った今シーズンは、年間を通して抑えを固定することができなかった。
春先は新外国人のマテオが務めたが、故障で5月下旬に離脱。その後は、元守護神の藤川や新外国人のドリスがその役割を担ったが、藤川は苦しむ場面も目立ち、ドリスはシーズン途中に故障で離脱を余儀なくされている。
それでも、マテオが復帰後は好投した。抑えに定着した8月以降は15試合に登板して2失点、ドリスも抑え期間中は15試合登板で1失点と、安定した投球を見せた。前述の守護神2人のような安定感はなかったが、来季へ向けて良い姿を見せて終えている。
強いチームには、安定した守護神の存在が不可欠。12年ぶりのリーグ優勝を目指す来季こそ、かつての藤川球児や呉昇桓のような“絶対的守護神”の出現が待たれる。