レアードは日本シリーズMVP&本塁打王
2017年シーズンへ向け、各球団の新外国人獲得ニュースが続いている。阪神は2日、前メッツのエリック・キャンベル内野手との契約締結を発表。中日も11月26日にアレックス・ゲレーロ内野手の獲得を発表するなど、ここまでは正三塁手候補の補強が目立っている。
2016年シーズンは日本シリーズを戦った日本ハムと広島に象徴されるように、外国人選手の働きが明暗をわけたシーズンだった。その日本シリーズで3本塁打、7打点の活躍を見せたレアード(日本ハム)はMVPを獲得。オール救援登板ながら3勝を挙げたバース(日本ハム)は優秀選手賞に輝き、初戦から3連発のエルドレッド(広島)は敢闘選手賞を獲得した。
一方、助っ人が不発だったチームは得点力不足に苦しみ、阪神やDeNA、オリックスなどは、正三塁手として期待された外国人選手が鳴かず飛ばずだった。
長打力が求められるホットコーナーだが、今シーズンは国籍に関係なく多くのチームが固定できなかった。繁栄していたのはレアードの日本ハム、村田修一の巨人、ルナと安部友裕の併用だった広島くらいで、ソフトバンクは松田宣浩が全試合出場を果たしたが、成績自体は物足りない結果に終わった。
侍Jでも人材難の三塁、新スター誕生に期待
そもそも三塁は侍ジャパンでも人材難が懸念されているポジションであり、今季は前述の松田、中村剛也(西武)らの不調、川端慎吾(ヤクルト)の故障などもあり、今秋行われた強化試合では、二塁が本職の山田哲人(ヤクルト)を三塁スタメンで起用する試合もあった。
地元ファンの期待が大きい堂林翔太(広島)、高橋周平(中日)らは伸び悩み、高卒2年目だった岡本和真(巨人)も飛躍のきっかけは掴めなかった。外国人に託しやすいポジションではあるが、山田、菊池涼介(広島)、浅村栄斗(西武)らが飛躍した二塁のように、三塁にも次世代のスター選手誕生を望みたい。
巨人はかつて楽天で活躍したマギーと契約合意に達したと報じられており、新シーズンは村田、岡本らとのハイレベルな三塁争いが予想される。阪神はドラフト1位で三塁手の大山悠輔(白鷗大)を獲得しており、こちらもキャンベル、陽川尚将らを含めた競争に注目が集まる。
特にセ・リーグは指名打者制度がないため、攻守ともにバランスのとれた三塁手の存在は大きい。15年は首位打者・川端がフル稼働したヤクルトが優勝し、今季はルナ獲得で弱点克服を図った広島がリーグ制覇を成し遂げた。来季もホットコーナーの充実度が覇権争いを左右することは間違いない。