久しぶりの本気補強
この冬、日本のストーブリーグの主役を演じているチームと言えば巨人だろう。
さらに助っ人では、元楽天のケーシー・マギーの獲得に成功。加えて、守護神候補として160キロ超の剛腕アルキメデス・カミネロと合意間近との報道もあり、久しぶりに“本気補強”を見せている。
かつては得意分野であった冬の補強であるが、近年は育成路線へシフトしていた巨人。それだけに、最近のファンからするとこの積極補強には驚きを覚える方も少なくなかったのではないか。
背景にあるのが今季の惨敗と、伸び悩む若手たち。多くの選手が期待を受けて抜擢されるも、ラインナップの名前を見ると長野久義や村田修一、坂本勇人、阿部慎之助といった“お馴染み”のメンバーばかり。新顔と言えば捕手の小林誠司くらいのものだった。
そのため、どちらかというと「堪忍袋の緒が切れた」という表現が正しいか。常に勝利を求められるチームだけに、それがなりふり構わない補強を思い出させた。
「捕手・阿部」が実現したら...
もしこのまま陽岱鋼の獲得にも成功すると、来年の予想オーダーは超豪華になる。早くも期待に胸を膨らませているファンも多いが、その中で意外なものが再燃している。「捕手・阿部」を待望する声だ。
【巨人の来季オーダー予想】
1.(中)陽岱鋼/(遊)坂本勇人
2.(二)クルーズ/吉川尚輝
3.(遊)坂本勇人/(中)陽岱鋼
4.(捕)阿部慎之助
5.(一)マギー
6.(三)村田修一
7.(右)長野久義
8.(左)ギャレット/岡本和真
9.(投)
各ポジションに実力者が揃い、選ぶのがたのしくなるような豪華メンバー。ポイントになるのがやはり「捕手・阿部」のところで、阿部が捕手に入れば村田とマギーの併用が可能になるのだ。
他球団も恐れる超重量打線の実現...。可能性は限りなく少ないとしても、見てみたいという思いは当然ある。
現実的には...
一方、当の阿部本人はというと、12日に行われたイベントにて「球団をあげて本気なんだと感じる。僕もうかうかしていられない」と大型補強についてコメント。
また、捕手問題に関しては小林を自主トレに参加させることを明言し、「小林には少しでも良くなってほしい。自分がキャッチャーをできない分、彼が良くなればチームは勝てる」とやはりキャッチャーミットは封印されたままであることをにおわせている。
実際問題、小林が捕手に入って一塁と三塁は阿部と村田・マギーによる流動的な起用になったとしても、その恐怖は薄れることはない。上述した夢のオーダーは幻となる可能性のほうが高いだろう。
それでも、やはり本気になった巨人は目が離せない存在と言って間違いない。今季の屈辱をバネに、V奪還へ...。2年目の由伸巨人から目が離せない。