数々の球団で斬新なユニフォームデザインを手掛け、多くの野球ファンから支持を集めるグラフィックデザイナー・大岩 Larry 正志。
こよなく野球を愛し、自らも熱狂的な野球ファンである大岩だが、実は本場メジャー・リーグの観戦経験はゼロ。
そんな彼が100年以上の歴史の中で研ぎ澄まされた本場アメリカの野球を、“デザイン”の視点からお届けします。
数球団のプロ野球のユニフォームやいろいろなロゴのデザインという野球の仕事をしておきながら、実は初めてのアメリカ。
そんなアメリカ初上陸の地はニューヨーク。
今回はそのニューヨークでのメジャーリーグ観戦記を、僕らしくアメリカの野球デザインという視点も交えてお伝えします。
到着して早速の昼食はやっぱりハンバーガーを。
そのハンバーガーショップはもともとニューヨークのブルックリン地区で創業したということで、店内にはブルックリンドジャースの本拠地だったエベッツフィールドの絵が大きく描かれている。
早くも、アメリカ人と野球が密接な関係にある事が感じられる。
その夜、人生初のメジャーリーグ観戦として、メッツ対アスレチックス戦へ。
さすがアメリカは広大なだけあって、球場の回りは広い駐車場になっており、他に建物などがないため、遠くからでもその存在が感じられる。
近づくにつれ球場が大きくなってくる。
野球好きが少年のように一番ドキドキする光景だ。
このメッツの本拠地、シティフィールドは2009年に開場した新しいスタジアムだが、外観はレンガで覆われているなど、古い球場を今風にアレンジした、いわゆるネオクラシックスタイルになっている。
球場前には、メッツ名物のビッグアップルのモニュメントもあり、以前のメッツのメインスタジアム、シェイスタジアムの歴史も感じられる。
球場内も、様々なバナーや場内マップなどがチームカラーで統一されたデザインになっていて、座席案内の書体など、細かいところまで含めた全体のデザインブランディングも素晴らしい。
ちなみに僕は、観戦する野球のチケットは必ず各球団オリジナルのデザインが施された、球団発行の物で買うようにしていて、コンビニで発行されるチケット業者の物は絶対に利用しない。
というのも、小さい頃から、観戦した試合の半券を全て保存していて、今後もそうしていくつもりなのだが、チケット業者の物だと音楽ライブなどの他のイベントのチケットとの差がなくなってしまい、コレクションしようという気持ちにならないからだ。
この試合の半券ももちろん保存するつもりだったのだが、今回はネットで予約し、出力して持参するシステムでチケットを取ったので、なんとか「紙」として残ったものの…
今後はスマホなどを利用したチケットレスになっていったりするという話もあり、そうなると便利ではあるのだが、寂しくもある。
それにしてもメジャーは、チケットデザインがグッズになるほどレベルが高い。
日本の野球界もこういう部分までしっかり考えるべきである。
vol.2につづく
- - - - - - - -
大岩 Larry 正志
グラフィックデザイナー/ボイスアクター
ONE MAN SHOW代表。
多数のグラフィックやロゴ、CDジャケットから、
2008年の埼玉西武ライオンズ交流戦用、
2009年の福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」用の各ユニフォームとグラフィック、
2010年にリニューアルされた名球会のユニフォームとロゴ、
2012年からは楽天イーグルスの「TOHOKU GREEN」のユニフォームやチャンピオンロゴデザインなどをデザイン。
2015年、初めてのセリーグチーム、東京ヤクルトスワローズのCREWユニフォーム、TOKYOユニフォームのデザインを担当。
野球以外にもカーリングチーム「北海道銀行フォルティウス」のロゴ/ユニフォームやスキージャンプ高梨沙羅のヘルメットなど、スポーツデザインには造詣が深い。
また、アニメ「The World of GOLDEN EGGS」ではボイスアクターとしてアドリブっぷりを発揮する一面も。
http://www.oneman-show.com
こよなく野球を愛し、自らも熱狂的な野球ファンである大岩だが、実は本場メジャー・リーグの観戦経験はゼロ。
そんな彼が100年以上の歴史の中で研ぎ澄まされた本場アメリカの野球を、“デザイン”の視点からお届けします。
大岩 Larry 正志のメジャーリーグ観戦記『ぶラリー、野球デザインの旅』 ~メッツ編~
そんなアメリカ初上陸の地はニューヨーク。
今回はそのニューヨークでのメジャーリーグ観戦記を、僕らしくアメリカの野球デザインという視点も交えてお伝えします。
人生初のメジャー観戦はメッツの本拠地シェイスタジアム
到着して早速の昼食はやっぱりハンバーガーを。
そのハンバーガーショップはもともとニューヨークのブルックリン地区で創業したということで、店内にはブルックリンドジャースの本拠地だったエベッツフィールドの絵が大きく描かれている。
早くも、アメリカ人と野球が密接な関係にある事が感じられる。
その夜、人生初のメジャーリーグ観戦として、メッツ対アスレチックス戦へ。
さすがアメリカは広大なだけあって、球場の回りは広い駐車場になっており、他に建物などがないため、遠くからでもその存在が感じられる。
近づくにつれ球場が大きくなってくる。
野球好きが少年のように一番ドキドキする光景だ。
このメッツの本拠地、シティフィールドは2009年に開場した新しいスタジアムだが、外観はレンガで覆われているなど、古い球場を今風にアレンジした、いわゆるネオクラシックスタイルになっている。
球場前には、メッツ名物のビッグアップルのモニュメントもあり、以前のメッツのメインスタジアム、シェイスタジアムの歴史も感じられる。
球場内も、様々なバナーや場内マップなどがチームカラーで統一されたデザインになっていて、座席案内の書体など、細かいところまで含めた全体のデザインブランディングも素晴らしい。
ちなみに僕は、観戦する野球のチケットは必ず各球団オリジナルのデザインが施された、球団発行の物で買うようにしていて、コンビニで発行されるチケット業者の物は絶対に利用しない。
というのも、小さい頃から、観戦した試合の半券を全て保存していて、今後もそうしていくつもりなのだが、チケット業者の物だと音楽ライブなどの他のイベントのチケットとの差がなくなってしまい、コレクションしようという気持ちにならないからだ。
この試合の半券ももちろん保存するつもりだったのだが、今回はネットで予約し、出力して持参するシステムでチケットを取ったので、なんとか「紙」として残ったものの…
今後はスマホなどを利用したチケットレスになっていったりするという話もあり、そうなると便利ではあるのだが、寂しくもある。
それにしてもメジャーは、チケットデザインがグッズになるほどレベルが高い。
日本の野球界もこういう部分までしっかり考えるべきである。
vol.2につづく
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大岩 Larry 正志
グラフィックデザイナー/ボイスアクター
ONE MAN SHOW代表。
多数のグラフィックやロゴ、CDジャケットから、
2008年の埼玉西武ライオンズ交流戦用、
2009年の福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」用の各ユニフォームとグラフィック、
2010年にリニューアルされた名球会のユニフォームとロゴ、
2012年からは楽天イーグルスの「TOHOKU GREEN」のユニフォームやチャンピオンロゴデザインなどをデザイン。
2015年、初めてのセリーグチーム、東京ヤクルトスワローズのCREWユニフォーム、TOKYOユニフォームのデザインを担当。
野球以外にもカーリングチーム「北海道銀行フォルティウス」のロゴ/ユニフォームやスキージャンプ高梨沙羅のヘルメットなど、スポーツデザインには造詣が深い。
また、アニメ「The World of GOLDEN EGGS」ではボイスアクターとしてアドリブっぷりを発揮する一面も。
http://www.oneman-show.com