メジャーリーグが開幕して1週間
メジャーリーグは開幕から1週間がたったが、全30球団が勝利を挙げる中、ア・リーグ中地区のタイガースとロイヤルズが無敗を保っている(現地時間12日終了時点)。そこで米スポーツ総合サイト、ESPN.comが毎週月曜日に発表しているPower Rankings(パワーランキング=30球団の格付け)を基に、主に日本人選手が所属する球団を中心に現時点の立ち位置を確認してみた。
パワーランキングのトップ5は以下の通りだ。(※カッコ内は12日時点の成績と開幕直前のランキング)
1位 タイガース(6勝0敗、6位)
3位 レッドソックス(4勝2敗、12位)
4位 カージナルス(3勝2敗、3位)
5位 ブルージェイズ(4勝2敗、11位)
タイガースが2006年以来となる開幕6連勝を飾り、1試合平均5点差以上をつける圧倒的強さを見せつけた。ロイヤルズは投手、守備、打撃すべての面で想定を上回る戦いを続けており、この地区はし烈な争いとなりそうだ。開幕前はナショナルズ、ドジャースといったナ・リーグ球団の評価が高かったが、同リーグからトップ5入りしたのはカージナルスのみだった。上原浩治・田沢純一のレッドソックスと川崎宗則のブルージェイズは4勝2敗と上々の滑り出しを見せている。
続いて6位以下の日本人選手が所属する球団のランキングは次の通りだ。
12位 マリナーズ(3勝3敗、5位)
15位 ジャイアンツ(3勝4敗、16位)
22位 カブス(3勝2敗、22位)
23位 マーリンズ(1勝5敗、14位)
26位 ヤンキース(2勝4敗、18位)
27位 レンジャーズ(3勝4敗、25位)
カブス以外は軒並み苦しいスタートとなった。岩隈久志のマリナーズは勝率5割で開幕週を終えたが、得失点差(-11)が示す通り内容は悪く、岩隈も初先発の試合で6回5失点と不安をのぞかせた。ジャイアンツは青木宣親が開幕から7試合連続安打を記録するも、チームは1つ借金を抱えた状態。ペンスなど主力がケガから戻るまでは苦しい戦いを強いられそうだ。
日曜日の試合でようやく今季初先発を果たしたイチローが所属するマーリンズは6試合中4試合が2得点以下と打線が低迷。イチローは7打数2安打1打点で開幕週を終え、出番が増えるのを待つ。
そしてこの20年間で最も苦しい状況に置かれているのが田中将大のヤンキースだ。開幕時の18位から26位とワースト5にまでランキングを下げた。ESPNのコメントでは、「つながらない打線」、「穴だらけの内野守備」、「不安定な先発・救援陣」などと辛辣な言葉が並んだ。大きな不安が残る田中がエースを務めざるを得ないチーム状況を考えれば、ヤンキースにとって試練の一年となりそうだ。
このように各球団がそれぞれ5試合以上を消化したとはいえ、競馬でいえば1コーナーにも差し掛かっていないところ。今週以降、どういう隊列でシーズンが動いていくのか。順位表とは違うランキングにも注目しつつ、今年もメジャーリーグを楽しみたい。