コラム

復活期す2人の元パ・リーグエース

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日本時代パ・リーグを代表する投手だった岩隈久志(左)、和田毅(右) [Getty Images]
岩隈久志,和田毅

復活期す和田と岩隈


 今季メジャーでは故障に苦しむ日本人選手が続出。その中でもかつてパ・リーグを代表する投手として活躍した和田毅(カブス)と岩隈久志(マリナーズ)は、前半戦に合わせてわずか12試合、計2勝とチームに貢献できなかった。

 和田は昨季、渡米3年目にしてようやくメジャー初登板、初勝利も挙げ、カブスとの契約更新を勝ち取った。4年目の今季は開幕からローテーションを担うことが期待されたが、オープン戦で故障し、今季初登板は5月20日と大きく出遅れた。ここまで7試合に先発しているが、6イニング以上投げたのは僅か1試合のみ。防御率は昨季の3.25から3.73にやや悪化している。

 結果が出ていない要因として左打者に打ち込まれていることが挙げられる。昨季の対左打者被打率は.184(対右は.270)と2割未満に抑えていたが、今季はここまで.320(対右.228)という数字が残っている。右打者はしっかり打ち取っており、左打者を昨季並みに抑えることができれば、完全復活へのきっかけとなるだろう。先月22日を最後に再び戦列を離れているが、今月11日に3Aでリハビリ登板を果たし、4回0/3、4安打、失点2(自責点1)、2四球、0三振と復帰へ第一歩を踏み出した。順調に行けば今月中にメジャーのマウンドに戻ってくるはずだ。

 和田と同じ34歳の岩隈も春先から結果を出せず、4月に右広背筋のケガで故障者リスト入り。復帰に2か月半を要した。フェリックス・ヘルナンデスに次ぐ先発2番手として15勝以上が期待されたが、ここまで5試合1勝1敗という成績では、マリナーズ低迷の戦犯として名前が挙がって当然だろう。

 今季まだ5試合にしか登板しておらず投球数自体まだ少ないが、昨季までと違う点としてシンカー(ツーシーム)を多投している点を挙げたい。野球統計サイトのFangraphsによると、pitch f/x(投手の投球速度や投球軌道を追跡するスピード測定器システム)でシンカーに分類された割合が14年の22.2%から今季は41.7%と倍近くに増えている。逆にストレート(フォーシーム)は27.1%から11.0%に激減。ただし、ゴロの比率は昨季の50.2%から46.3%と減っており、シンカー(ツーシーム)を生かし切れていないことが分かる。

 8回無失点と好投したオールスター前の最後の登板ではゴロ比率が今季最高の57.1%と、らしさを発揮。後半戦も同様の投球を続けることができれば、おのずと結果もついてくるだろう。

 同じ2012年に渡米して以降、ケガなど幾多の苦難を乗り越えてきた元パ・リーグのエース格2人。後半戦はともに日米で培った熟練の投球を見せてくれるだろう。
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