コラム 2024.08.05. 17:30

【夏の甲子園 組み合わせ抽選会】東北対決&富士山ダービーが実現!最も“遠距離カード”はドコとドコ?

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第106回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会 (C)Kyodo News
 連日熱戦が展開されているパリ五輪。柔道の混合団体決勝では、最後の対戦カードを決める抽選がルーレット形式で行われたことが大きな話題となった。

 抽選結果が地元フランスを後押しする形になったこともあり、銀メダルに終わった日本のファンからは、「出来レースではないか」と、不正を疑う声も上がった。また、サイコロやクジ引きにすべきだという代替案も各所で聞かれた。

 そんな中、4日午後に大阪市内で行われたのが、8日に開幕する夏の甲子園の組み合わせ抽選会だ。

 予選を勝ち抜いた49校の主将が“目に見える形”で順にクジを引き、初戦のカードが次々と決定。春夏連覇を経験している大阪桐蔭と興南(沖縄)の強豪校対決がいきなり実現するなど見どころ満載となった。

 かつては東西対決方式だった夏の甲子園だが、2007年以降は北海道(南北)と東京(東西)の2地区以外は初戦でどこが対戦してもおかしくないフリー抽選式となった。

 これまで初戦から多くの同地区対決や隣県対決が実現する年も少なくなかったが、今年の同地区対決は聖光学院(福島)と鶴岡東(山形)だけ。県境が接する隣県同士の対決も、他に掛川西(静岡)と日本航空(山梨)の“富士山ダービー”だけと、比較的バランス良く散らばった印象だ。

 そこで、49校目に登場する花巻東(岩手)を除く全24カードの高校間距離を測定。近距離と遠距離それぞれのベスト5を発表したい。測定方法はGoogleマップを用いて、2校間の直線距離で算出した。

【近距離カードベスト5】
1位 掛川西 vs. 日本航空 109km
2位 聖光学院 vs. 鶴岡東 115km
3位 聖カタリナ vs. 岡山学芸館 148km
4位 岐阜城北 vs. 智弁学園 160km
5位 花咲徳栄 vs. 新潟産大付 164km

 最も近いのは“富士山ダービー”の2校で、両校間の距離は109km。車なら約2時間で移動可能だ。僅差の2位は東北対決の2校で、聖カタリナ(愛媛)と岡山学芸館の瀬戸内海対決がこれに続いた。

 一方で、1000km以上の距離があるカードは4つに上った。

【遠距離カードベスト5】
1位 創成館 vs. 白樺学園 1602km
2位 大阪桐蔭 vs. 興南 1210km
3位 金足農業 vs. 西日本短大付 1122km
4位 京都国際 vs. 札幌日大 1020km
5位 木更津総合 vs. 神村学園 984km

 最も遠い距離は創成館(長崎)と白樺学園(北北海道)で、直線距離にして1602km。フェリーの利用を含めて車なら約30時間はかかる。また、上位5カードに北海道勢2校と沖縄の興南が入っているのは当たり前といえば当たり前か。

球児にとってあこがれの甲子園。対戦相手がどこであろうと、ベストを尽くし、1試合でも多くプレーしたいのが本音だろう。熱戦の火ぶたはまもなく切られる。


文=八木遊(やぎ・ゆう)
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