コラム 2015.10.24. 10:00

プロ野球ドラフト、現行制度はベストか?

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MLBのドラフト会議[Getty Images]
 今年も数々のドラマが生まれたプロ野球のドラフト会議。唯一抽選が行われる1巡目で4度のくじ引きが行われた。明治大学の高山俊はヤクルトが交渉権を獲得したと思いきや実は阪神だったという異例の事態も生じた。他にもシステムトラブルで進行が中断するなど、運営サイドの不手際も目立った。

 第1回ドラフト会議が行われたのは50年前の1965年。当時も1巡目のみ指名が重複すれば抽選が行われ、偶数巡目(2巡目、4巡目…)はウェーバー、奇数巡目(3巡目、5巡目…)は逆ウェーバーと現行制度とほぼ同じだった。1993年には逆指名制度が誕生。2000年代には高校生ドラフトと大学・社会人ドラフトが別々に行われるなど、その制度は幾つかの変遷を経て現在に至る。

 野球ファンなら一度は、「どういったドラフト制度がベストなのか」を考えたことがあるだろう。戦力均衡化が第一と考えるなら1巡目から完全ウェーバー制がベストだと言うファンは多いはずだ。かたや選手目線に立てば希望の球団に必ずしも入れない現行制度に異を唱えるファンも少なからずいるだろう。

 では野球の本場メジャーリーグはどういう制度なのか。戦力均衡化を最重要視しているメジャーでは完全ウェーバー制が採られている。全体1位は前年度の最下位チームが指名、以下勝率の低い順に指名が行われ、2巡目も再び前年度最下位チームから指名していく。また前年度のドラフトで上位選手と契約できなかったチームは、翌年のドラフトで上位指名枠が別途与えられるなどシステムは決して簡単なものではない。

 参考までにアメリカンフットボールのプロリーグNFLのドラフトはどういった制度なのだろうか。大まかにいうとメジャーと同じ完全ウェーバー制だ。前年度の最下位チームが全体1位指名を行い、以下はメジャーと同様だ。また1巡目は全チームに15分の持ち時間が与えられ、時間内に希望選手を指名する。ドラフトは全米で生中継されるが、指名までのカウントダウンは他にない緊張感が漂う。

 そして一つNFLならではの制度がある。それはドラフト権のチーム間トレードを許している点だ。チームは選手を指名せず、その指名権を他チームの指名権(その年または翌年度以降)や、さらに選手とトレードすることも可能である。今年のプロ野球を例にとると、全体1位の指名権を持つ楽天がNo.1評価のA選手をあっさり指名することも可能だが、楽天以上にA選手の獲得を強く希望する球団があれば、楽天の持ち時間である15分の間に交渉し、今年の1巡目指名権と2巡目の指名権、さらに来年の1巡目の“3つの指名権”と交換することなども可能である。

 この方法ならドラフトもより戦略的なものとなり、見る側の緊張感も一味違うものになるだろう。また同じ1巡目でも全体1位と全体12位という差が生じるなど指名される選手も自身への評価がより明確となる。現行のプロ野球ドラフト制度がベストだと考えるファンもいるだろうが、より球界を盛り上げるためには他にどういう方法があるだろうか。そういう妄想を膨らませて語り合うのも一つの楽しみ方だ。

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