公安による“徹底マーク”と“慎重な捜査”
週刊誌による薬物疑惑報道が出た2014年以前から、公安は清原容疑者をマークしていた。
それも2方向からだった。ひとつは警視庁、そしてもうひとつは厚生労働省地方厚生局麻薬取締部(通称・麻薬Gメン)。
「以前からの交友関係、さらに様々な情報から、清原が薬物を使っているというのは周知の事実だった」とある捜査関係者は話す。
ただし、相手は超有名人。高級ホテルや、一般人が出入りできないような場所で薬物を使用している可能性が高く、捜査は困難を極めたという。
現役時代から、“闇社会”とのつながりがあったとされる清原。暴力団関係者などからの内偵捜査で瞬く間に情報が集まり、証言や目撃談などを集めた資料は莫大な量だったという。
また、職務質問ができない麻薬Gメンたちは自宅前のゴミをあさり、何とか清原の体液がついた衣類、そして毛髪を集めようと必死になっていたという情報もある。
2方向から捜査の手が迫っていた清原容疑者。本人はその気配を感じていたのであろうか…?恐らく気づいていなかったはずだ。
現在の住居は都内の一等地に所在する高級マンション。家賃50万円とも言われるこの住居はセキュリティも万全で、まさか警察が乗り込んでくるとは思っていなかったように思える。
「何もかも豪快な人ですが、一方で繊細な面もある。細かなことを結構気にするし、心配事があると根掘り葉掘り自分が安心するまで追求するようなタイプ。まさか自宅で薬をやっているとはね。自宅が安全と思っていたのか…」と関係者は声を詰まらせた。
さらに「亜希さんが離婚して子供を連れて出て行った。まさか家族で住んでいた家でもやっていたのか…。今は彼に対して怒りしか出てこない」とも話している。
結局、最後は警視庁が令状を取り、家宅捜査。自宅から覚せい剤と注射器3本、さらに吸引用とみられるストローとパイプが1本ずつ見つかり、現行犯逮捕。
清原逮捕の波紋は、球界に大きな衝撃を与えた。
((3)盟友たちが信じた「絶対にやってない」の言葉 につづく...)