プロ野球もポストシーズンに突入、東京と福岡で日本シリーズをかけた熱闘が繰り広げられている。そんな中、福岡では決戦前日に激震が走った。6年間チームを率いた秋山幸二監督の辞任発表である。パ・リーグ優勝監督の突然の辞任は大きな驚きをもって伝えられた。

　チームはCSの真っ最中であり、後任などの話は後回しとなりそうだが、工藤公康氏の就任が濃厚という報道が見られている。工藤氏は前身のダイエーで5年間プレーし、優勝も経験。近年は解説者として活躍していた。

　来季工藤監督が実現すると、球界では2005年の堀内恒夫氏（巨人）以来10年ぶりの200勝投手の監督が誕生することになる。200勝投手の監督就任は球団としては初めてのことであり、投手出身監督も89年の杉浦忠氏以来26年ぶり2人目となる。

　過去、200勝達成者24人のうち、監督を経験したのは半分の12人。その中で優勝を経験したのはわずかに3人で、日本一になったのは金田正一氏だけである。「名選手必ずしも…」とはよく言うが...。工藤氏の手腕に注目が集まる。


【過去の200勝投手・監督成績】
・金田正一　ロッテ[73～78、90～91]　☆優勝1回、日本一1回
通算471勝468敗72分＝勝率.502

・鈴木啓示　近鉄[93～95途中]
通算167勝171敗10分＝勝率.494

・別所毅彦　ヤクルト[68～70途中]
通算143勝190敗9分＝勝率.429

・山田久志　中日[02～03]
通算128勝127敗5分＝勝率.502

・稲尾和久　西鉄、太平洋[70～74]、ロッテ[84～86]
通算431勝545敗64分＝勝率.442

・梶本隆夫　阪急[79～80]
通算133勝111敗16分＝勝率.545

・東尾修　西武[95～01]　☆優勝2回
通算489勝425敗23分＝勝率.535

・若林忠志　阪神[42～49]、毎日[53]　☆優勝2回
通算390勝324敗26分＝勝率.546

・村山実　阪神[70～72、88～89]
通算241勝271敗10分＝勝率.471

・杉下茂　中日[59～60、68]、阪神[66]
通算182勝215敗8分＝勝率.458

・堀内恒夫　巨人[04～05]
通算133勝144敗7分＝勝率.480

・藤本英雄　巨人[44、46途中]※1リーグ時代
通算34勝23敗3分＝勝率.596