ニュース 2014.12.10. 17:49

納得する契約交渉とは…4年で保留者は50名以上、後にトレード放出されるケースも

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2012年のオフにも1度保留しているT-岡田。今季オフは納得した額で判を押せるか
 今オフはヤクルトの雄平をはじめ、12月9日時点で8人が契約更改交渉で保留している。過去3年を振り返ってみると、13年オフは5人のみという保留者であったが、12年オフは19人、11年オフには22人と保留者が続出している時期もあった。

 今オフに保留している選手の中で、T-岡田(オリックス)と明石健志(ソフトバンク)は直近3年でも1度目で判を押さなかった年がある。T-岡田は左太ももの肉離れで103試合の出場に留まり、打率.280、10本塁打、56打点に終わった12年オフ、500万円減の年俸7300万円に納得がいかず保留。2度目に同額の提示を受け、結局サインした。

 明石も自己最多の135試合に出場し、リーグ4位の25盗塁をマークした12年オフの契約更改交渉で、自身の評価をもっとして欲しいと1600万円増の3600万円を保留している。2度目の交渉で300万円の上積みを勝ち取り、3900万円で更改。今オフも2度目の交渉で前回提示額よりも上積みを得られるのか、気になるところだ。

 また、保留した選手がトレードで放出されるケースもある。当時日本ハムに在籍していた糸井嘉男(オリックス)は、12年オフに代理人を同席させるなど2度の交渉も契約合意に至らず、13年の1月にオリックスへとトレードされた。ちなみに糸井とのトレードで日本ハムへ移籍した木佐貫洋も、オリックス在籍時の12年オフの契約更改交渉で1度保留している。必ずしも、契約更改での交渉過程がトレードの引き金になったという訳ではないだろうが、何かしらの判断材料になったことは考えられるだろう。

 選手たちも生活をかけてプレーをしているが、あまり金銭に執着しすぎると、今度は球団と軋轢が生まれる可能性もある。選手と球団、両者が円満に納得した額で判を押すというのは、意外と難しい。

2011年オフ~14年オフの契約更改交渉保留者一覧

・2014年オフ保留者【8人】
明石健志(ソフトバンク)
T-岡田(オリックス)
小山桂司(楽天)
大島洋平(中日)※2度
平田良介(中日)
須田幸太(DeNA)
大田阿斗里(DeNA)
雄平(ヤクルト)

・2013年オフ保留者【5人】
柳瀬明宏(ソフトバンク)
金子千尋(オリックス)
小窪哲也(広島)
金城龍彦(DeNA)
鶴岡一成(DeNA)

・2012年オフ保留者【19人】
大隣憲司(ソフトバンク)
山崎勝己(ソフトバンク)
明石健志(ソフトバンク)
江川智晃(ソフトバンク)
陽岱鋼(日本ハム)
糸井嘉男(日本ハム)※2度
T-岡田(オリックス)
木佐貫洋(オリックス)
聖沢諒(楽天)
前田健太(広島)
梵英心(広島)
山井大介(中日)
小田幸平(中日)
林昌範(DeNA)
山口俊(DeNA)
藤江均(DeNA)
王溢正(DeNA)
黒羽根利規(DeNA)
フェルナンデス(ヤクルト)

・2011年保留者【22人】
新垣渚(ソフトバンク)
山田大樹(ソフトバンク)
大場翔太(ソフトバンク)
高谷裕亮(ソフトバンク)
金子千尋(オリックス)
坂口智隆(オリックス)
青山浩二(楽天)
中村真人(楽天)
高須洋介(楽天)
加藤健(巨人)
矢野謙次(巨人)
鶴岡一成(巨人)
岩田稔(阪神)
能見篤史(阪神)※2度
平野恵一(阪神)※2度
吉見一起(中日)
三浦大輔(DeNA)
牛田成樹(DeNA)
渡辺直人(DeNA)
藤田一也(DeNA)
吉村裕基(DeNA)
荒波翔(DeNA)

※2度は、1年に2度交渉した選手
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