12月も半ばにさしかかり、徐々に落ち着きを見せているストーブリーグ。残すは鳥谷敬や金子千尋の去就問題と、FA選手の補償がどうなるかが今後の注目ポイントになりそうだ。

　セ・リーグで目立った補強を見せたのはヤクルトとDeNA。下位に沈んだ2チームが、2015年のセ・リーグに波乱を巻き起こす存在となり得るか、大きな見どころのひとつとなりそうだ。

　セ・リーグ6球団のここまでの主な選手獲得と放出、及び評価は以下の通り（ドラフトは除く）。
（A=良い、B=まあまあ、C=もう少しがんばりましょう）

読売ジャイアンツ ＝ Ｂ

　DeNAから金城、ヤクルトから相川の両ベテランを獲得。特に阿部がファーストに回るところで手薄になる捕手に経験豊富な相川を獲得できたのは大きい。レンジャーズでプレーした外国人投手を2人獲得し、やや不安さを露呈した投手陣も補強。リーグ4連覇と、3年ぶりの日本一への準備を整えている。

【IN】
アーロン・ポレダ / 投手
マイルズ・マイコラス / 投手
金城龍彦 / 外野手
相川亮二 / 捕手
【OUT】
ホセ・ロペス / 内野手

阪神タイガース ＝ Ｃ

　近年オフの主役となりつつあった阪神も、今年はことごとく恋人を逃し、補強というと交換トレードくらい。さらに鳥谷敬の去就も不透明であり、苦しいオフとなっている。現在の4名に加えて新たに外国人選手を獲得し、5～6人体制で臨む可能性も示唆していたが、果たして。

【IN】
桑原謙太朗 / 投手
【OUT】
白仁田寛和 / 投手
新井貴浩 / 内野手

広島東洋カープ ＝ Ｃ+

　外国人選手を3名入れ替え。特にミコライオを放出したクローザーのポジションに誰を配置するのかが気になるところ。エルドレッド、ヒース、ロサリオと6人で今年も激しい外国人枠争いが繰り広げられることになりそうだ。

【IN】
マイク・ザガースキー / 投手
ヘスス・グスマン / 内野手
クリス・ジョンソン / 投手
佐藤祥万 / 投手
新井貴浩 / 内野手
【OUT】
ブライアン・バリントン / 投手
キャム・ミコライオ / 投手
キラ・カアイフエ / 内野手

中日ドラゴンズ ＝ Ｃ+

　現在のところ球団未発表ではあるものの、得意のドミニカルートから3選手の獲得が報道されている。ただし、小田と田中を戦力外とした捕手のポジションを炭谷、嶋らFA組が揃って残留を宣言したために補強できず、手薄なままとなっているのは気になるところ。

【IN】
八木智哉 / 投手
亀沢恭平 / 内野手
ラウル・バルデス / 投手（獲得報道）
リカルド・ナニタ / 外野手（獲得報道）
アマウリー・リバス / 投手（獲得報道）
【OUT】
ネルソン・パヤノ / 投手
ダニエル・カブレラ / 投手

横浜DeNAベイスターズ ＝ Ａ

　グリエルの残留が決定的となり、大きな不安要素が解消された。中継ぎ左腕の岡島の獲得にも成功し、中畑体制4年目の来季、悲願の優勝へ挑む。

【IN】
東野峻 / 投手
岡島秀樹 / 投手
ホセ・ロペス / 内野手
ユニエルキス・グリエル / 内野手（獲得濃厚の報道）
【OUT】
トニ・ブランコ / 内野手
金城 龍彦 / 外野手

東京ヤクルトスワローズ ＝ Ｂ+

　課題であったショートのポジションに大引、先発投手も成瀬を獲得。例年にない積極補強を見せた。一方で相川が引き抜かれたキャッチャーと外野、特にセンターを守る選手がやや薄いか。相川のFA補償で1人獲得できるが、大引と成瀬の獲得によって最大2人の流出の可能性も残っている。

【IN】
大引啓次 / 内野手
成瀬善久 / 投手
【OUT】
相川亮二 / 捕手