ニュース 2015.01.19. 19:20

“開幕”を巡る男たちのバトル 13年ぶり本拠地開幕の広島で巻き起こる超豪華な争い

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残留した前田健太と帰ってきた黒田博樹による超豪華な争いに[Getty Images]
 新シーズンの開幕へ向けて、ヒートアップしていくのがチーム内でのポジション争い。特に毎年たのしみを提供してくれるのが、投手の勲章“開幕投手”を巡る争いだ。 

 ここでは、昨シーズンセ・リーグ3位の広島を取り上げる。今オフはなんと言っても黒田博樹が復帰。広島だけでなく日本のプロ野球界を大きく盛り上げた。期待が膨らむ今年の展望をする前に、過去20年の開幕投手と戦績を振り返る。

広島・過去20年の開幕投手

1995 佐々岡真司(○)
1996 大野豊(○)
1997 山内泰幸(○)
1998 大野豊(-)※チームは勝利
1999 ネイサン・ミンチー(●)
2000 佐々岡真司(○)
2001 佐々岡真司(●)
2002 佐々岡真司(-)※チームは勝利
2003 黒田博樹(○)
2004 黒田博樹(●)
2005 黒田博樹(○) 
2006 黒田博樹(-)※チームは勝利
2007 黒田博樹(○)
2008 大竹寛(-)※チームは引き分け
2009 コルビー・ルイス(○)
2010 前田健太(○)
2011 前田健太(●)
2012 前田健太(●)
2013 ブライアン・バリントン(●)
2014 前田健太(-)※チームは勝利
開幕戦成績:13勝6敗1分(勝率.684)

 過去20年の最多は黒田の5回。2003年から5年連続で大役を務め、3勝1敗と好相性を誇った。チームも20年で13勝と好成績を挙げているのは特筆すべき点。ちなみに、今年は実に13年ぶりに本拠地での開幕で、マツダスタジアムとなってから初のホーム開幕となる。


2015年開幕投手争い・展望

[本命◎]前田健太
[対抗○]黒田博樹
[ 穴▲]大瀬良大地

 広島の2015年シーズンは、本拠地でのヤクルト戦で幕を開ける。上述の通り、マツダスタジアムとなってから初めて迎える本拠地での開幕戦。緒方新監督は「前田が第1候補なのは間違いない」としながらも、「黒田も状態が良ければ名前が挙がってくる」と含みを持たせる。果たして、球団13年ぶりの本拠地開幕、その大役を務めるのは…。

 本命は、エース・前田健太。5年連続で2ケタ勝利を達成中の鯉のエースは「やりたいというか、やるつもりで調整している。地元だし、投げたい思いは例年より強い」とこだわりを強調。黒田の加入についても「そこは遠慮するところではないと思うので」と闘志を燃やす。

 対抗は、電撃復帰の黒田。実現すれば8年ぶり6度目の開幕投手となる。畝投手コーチは「最初に投げるのはマツダがいいと思う」と開幕カードでの起用を示唆しており、果たしてその中で何番目に持ってくるのかに注目が集まる。

 最後に、穴として挙げたのは大瀬良。昨シーズンの新人王は、夏場に調子を崩して防御率を悪化させたものの、新人としては1997年の沢崎俊和以来、17年ぶりの2ケタ10勝を挙げた。さらに初舞台のクライマックスシリーズでは、満員の敵地甲子園のプレッシャーにも負けず、7回5安打無失点の好投。援護なく勝ち負けはつかなかったが、大舞台で見事な投球を披露している。2年目の大抜擢もないとは言い切れない。

 抑えを務めたミコライオが退団した関係で、先発のヒースが後ろに回ることが予想される今年の投手陣。バリントンも退団したことで、野村祐輔や篠田純平といったあたりがローテに定着することはもちろん、若手では2年目の九里亜蓮や5年目の中村恭平といったあたりの台頭に期待がかかる。2年続けての3位から、さらに上を目指して。ダブルエースを軸に、広島が悲願の優勝を狙う。
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