12年から3連覇中の巨人。今季優勝すると4連覇になるが、セ・リーグの他球団は巨人にやられてばかりではいられない。そこで、12年から巨人戦で通算5勝以上挙げている投手を紹介したい。

　勝利数が多いのは石川雅規（ヤクルト）。チームは13年から2年連続最下位に沈んでいるが、石川は巨人戦で良い投球を見せている。13年は7試合に先発して、6試合で6回3自責点以内のクオリティ・スタートを記録。同年の神宮で行われた9月24日の巨人戦では9回を3点に抑え完投勝利を挙げた。

　巨人戦を苦手にしている印象がある前田健太（広島）は、この3年間で5勝をマークしている。昨年は9月3日の首位攻防戦で敗戦投手になるなど1勝4敗と負け越しているが、13年は3勝0敗、防御率0.96。24年ぶりのリーグ優勝を果たすためにも巨人戦で多くの勝利を積みたいところ。そのためにも、今季は巨人戦で13年のような投球を披露したい。

　また、5勝以上挙げていないが小川泰弘（ヤクルト）は近い将来“巨人キラー”と呼ばれる日が近そうだ。小川は入団が13年のため2年間しか対戦していないが、通算3勝0敗とまだ一度も巨人戦で敗戦がない。特にこの2年間で阿部慎之助を13打数2安打、村田修一を14打数2安打、長野久義を13打数3安打といった主力打者を抑え込んでいる。

　3連覇中の巨人だが、オープン戦は11位に終わった。総合力では他球団よりも上回るが打線を抑え込めば、勝機が見えてくる。巨人の4連覇を止めるため、巨人キラーと呼ばれる投手が現れるのだろうか。

12年以降巨人戦で5勝以上挙げた投手たちの成績

石川雅規（ヤクルト）
成績：17試 7勝4敗 防2.67
12年：5試 2勝0敗 防2.91
13年：7試 3勝3敗 防2.17
14年：5試 2勝1敗 防3.19

能見篤史（阪神）
成績：19試 6勝11敗 防3.48
12年：5試 2勝3敗 防2.61
13年：8試 3勝3敗 防2.83
14年：6試 1勝5敗 防5.09

メッセンジャー（阪神）
成績：15試 5勝3敗 防3.22
12年：6試 1勝2敗 防2.15
13年：1試 0勝0敗 防67.50
14年：8試 4勝1敗 防3.17

大野雄大（中日）
成績：17試 5勝9敗 防3.61
12年：3試 1勝2敗 防3.52
13年：7試 3勝4敗 防4.23
14年：7試 1勝3敗 防3.18

前田健太（広島）
成績：12試 5勝4敗 防2.25
12年：1試 1勝0敗 防1.29
13年：4試 3勝0敗 防0.96
14年：7試 1勝4敗 防3.12

【番外編】
小川泰弘（ヤクルト）
成績：3勝0敗 防2.97
13年：3試 2勝0敗 防2.08
14年：2試 1勝0敗 防4.50