日本中が歓喜に沸いた。

　現地時間12日（日本時間13日）、マリナーズの岩隈久志がノーヒットノーランを達成。日本人投手としては野茂英雄以来で2人目、実に14年ぶりの快挙であった。

　今シーズンのメジャーリーグではクリス・ヘストン（ジャイアンツ）、マックス・シャーザー（ナショナルズ）、コール・ハメルズ（フィリーズ）に続いて4人目のことであるが、彼らはいずれもナ・リーグ所属。ふだんはDH制のない試合を戦っている選手たちだ。

　DH制があるため、投手が打席に立たないア・リーグ所属の投手のノーヒッターを振り返ってみると、12年に現チームメイトのフェリックス・ヘルナンデスが完全試合を達成して以来となり、実に3年ぶりのこと。その3年の間にナ・リーグでは12度（※）も出ていることからも、ア・リーグで達成することの難しさが分かる。（※うち1回は継投での達成）

　なお、マリナーズでは90年のランディ・ジョンソン、93年のクリス・ボジオ、12年のフェリックス・ヘルナンデスに続いて4人目。12年にミルウッド～ファーブッシュ～プライヤー～リットキー～リーグ～ウィルヘルムセンのリレーで達成したものも含めると球団史上5度目の達成となった。

　試合後、「正直に言って達成できるとは思っていなかった」と本音を吐露した岩隈。故障での離脱やトレード騒動などを乗り越え、マリナーズの一員として成し遂げた快挙に頬を緩めた。

岩隈久志・投球詳細

・現地時間8月12日 vsオリオールズ
　9回　116球 無安打 3四球 7奪三振 無失点
[今季成績] 11試（72回1/3）4勝2敗　防3.86
☆ノーヒットノーランはNPB時代を含めて自身初
☆メジャー初完投・初完封をノーヒッターで飾る！