【第97回全国高校野球選手権大会・12日目】
○ 東海大相模 4x - 3 花咲徳栄 ●
投打に頭1つ抜けた力を見せ、安定して勝ち抜いてきた東海大相模が第二試合に登場。対する花咲徳栄はここまで鎌倉、高橋の継投と堅い守りで勝ち上がってきた。両校は毎年練習試合で対決しており、戦力や十分理解している相手。ここは両校の監督の采配にも注目したい。
東海大相模は2回裏、甲子園に来てから9打数7安打と絶好調の5番、磯網がこの日も第一打席で早くもヒットを放つ。6番長倉の打席中にすかさず盗塁を試みるが、ここは花咲徳栄のキャッチャー、笹谷が好送球でこれを許さない。ランナーがいなくなるが、長倉がライトへ二塁打で出塁、続く竹内が外角の球をレフトへ運び、東海大相模が先制する。
今日の東海大相模の先発は右腕の吉田。先制した直後の3回表、簡単に二死を取るものの、2番太田にセンターへ運ばれる。センターがもたつく間に三塁まで進まれ、続く岡崎にライトへ同点となるタイムリーヒットを打たれてしまう。ここで花咲徳栄の岩井監督はランナーを動かす。盗塁成功で二死二塁。すると4番大滝がスライダーを捉えてライトへタイムリー。すぐさま逆転に成功する。続く4回表に吉田のワイルドピッチで3点目を失ったところで東海大相模の門馬監督はエースの小笠原をマウンドへ送り出す。小笠原は後続を断ち、最少失点にとどめる。
すぐ裏の東海大相模は先頭の3番杉崎がヒットで出塁すると、4番豊田に送りバントをさせ、スコアリングポジションにランナーを置いた状態で5番の磯網へ回す。磯網はこの期待に応え、センターへのタイムリーツーベースを放つ。これでスコアは3ー2。
5回裏の花咲徳栄の守備は見事だった。四球とヒットで一死一、二塁とされると投手を鎌倉から高橋にスイッチ。代わった高橋が牽制悪送球で一、三塁となってしまう。ここで2番宮地の打球はサードへのボテボテのゴロ。これで三塁ランナーの川地が突っ込むが、サードの楠本が好送球し本塁タッチアウト。この後、満塁とされるものの、強打者の4番豊田に対し強気の直球攻めで三振に切って取り、この大ピンチをしのぐ。
その後も一進一退の攻防が続き、互いに無得点で試合はこう着状態に。次の1点を入れたのは東海大相模だった。8回裏、先頭の4番豊田がライトへの鋭い当たりで出塁。好調の5番磯網に送りバントをさせ、さらに高橋のボークで一死三塁。ここで主将の長倉がレフトへきっちりとフライを打ち上げ、三塁ランナーの豊田がタッチアップで同点とする。ここまで互いにヒット10本、3得点とまったくの五分。
ついに試合は9回。花咲徳栄は先頭の久々宇が死球で出塁するものの、後続が続けず無得点。裏の東海大相模の攻撃は9番小笠原から。ここで花咲徳栄の守備に乱れが生じてしまう。小笠原の打ったゴロをファーストの上村がトンネル。1番千野のバントは失敗となるも、ゲッツーを狙ったショート岡崎の一塁送球が悪送球となってしまい、千野は二塁へ。二死までこぎ着け、迎えるは3番杉崎。緊張感が高まる中で投じられた初球の140キロのストレートを杉崎がレフトへ弾き返す千野がサヨナラのホームを踏み、激闘の幕は閉じた。
文=朝倉尚
○ 東海大相模 4x - 3 花咲徳栄 ●
投打に頭1つ抜けた力を見せ、安定して勝ち抜いてきた東海大相模が第二試合に登場。対する花咲徳栄はここまで鎌倉、高橋の継投と堅い守りで勝ち上がってきた。両校は毎年練習試合で対決しており、戦力や十分理解している相手。ここは両校の監督の采配にも注目したい。
東海大相模は2回裏、甲子園に来てから9打数7安打と絶好調の5番、磯網がこの日も第一打席で早くもヒットを放つ。6番長倉の打席中にすかさず盗塁を試みるが、ここは花咲徳栄のキャッチャー、笹谷が好送球でこれを許さない。ランナーがいなくなるが、長倉がライトへ二塁打で出塁、続く竹内が外角の球をレフトへ運び、東海大相模が先制する。
今日の東海大相模の先発は右腕の吉田。先制した直後の3回表、簡単に二死を取るものの、2番太田にセンターへ運ばれる。センターがもたつく間に三塁まで進まれ、続く岡崎にライトへ同点となるタイムリーヒットを打たれてしまう。ここで花咲徳栄の岩井監督はランナーを動かす。盗塁成功で二死二塁。すると4番大滝がスライダーを捉えてライトへタイムリー。すぐさま逆転に成功する。続く4回表に吉田のワイルドピッチで3点目を失ったところで東海大相模の門馬監督はエースの小笠原をマウンドへ送り出す。小笠原は後続を断ち、最少失点にとどめる。
すぐ裏の東海大相模は先頭の3番杉崎がヒットで出塁すると、4番豊田に送りバントをさせ、スコアリングポジションにランナーを置いた状態で5番の磯網へ回す。磯網はこの期待に応え、センターへのタイムリーツーベースを放つ。これでスコアは3ー2。
5回裏の花咲徳栄の守備は見事だった。四球とヒットで一死一、二塁とされると投手を鎌倉から高橋にスイッチ。代わった高橋が牽制悪送球で一、三塁となってしまう。ここで2番宮地の打球はサードへのボテボテのゴロ。これで三塁ランナーの川地が突っ込むが、サードの楠本が好送球し本塁タッチアウト。この後、満塁とされるものの、強打者の4番豊田に対し強気の直球攻めで三振に切って取り、この大ピンチをしのぐ。
その後も一進一退の攻防が続き、互いに無得点で試合はこう着状態に。次の1点を入れたのは東海大相模だった。8回裏、先頭の4番豊田がライトへの鋭い当たりで出塁。好調の5番磯網に送りバントをさせ、さらに高橋のボークで一死三塁。ここで主将の長倉がレフトへきっちりとフライを打ち上げ、三塁ランナーの豊田がタッチアップで同点とする。ここまで互いにヒット10本、3得点とまったくの五分。
ついに試合は9回。花咲徳栄は先頭の久々宇が死球で出塁するものの、後続が続けず無得点。裏の東海大相模の攻撃は9番小笠原から。ここで花咲徳栄の守備に乱れが生じてしまう。小笠原の打ったゴロをファーストの上村がトンネル。1番千野のバントは失敗となるも、ゲッツーを狙ったショート岡崎の一塁送球が悪送球となってしまい、千野は二塁へ。二死までこぎ着け、迎えるは3番杉崎。緊張感が高まる中で投じられた初球の140キロのストレートを杉崎がレフトへ弾き返す千野がサヨナラのホームを踏み、激闘の幕は閉じた。
文=朝倉尚