長いプロ野球の歴史の中でも、実に65年ぶりとなる快挙が大きく近づいた。
ソフトバンクの柳田悠岐は15日、京セラドーム大阪で行なわれたオリックス戦の5回に今シーズン30個目の盗塁に成功。打率3割・30本塁打・30盗塁の“トリプルスリー”をほぼ確実なものとした。
今シーズンはここまで.369というハイアベレージを残し、本塁打が32本、盗塁は30個。あとは打率をキープするのみだが、このあと全試合で5打数無安打に終わったと仮定しても打率は3割を切ることがないという“安全圏”におり、02年の松井稼頭央以来となる快挙をその手に収めたと言っても過言ではない。
また、今年はセ・リーグでも、ヤクルトの山田哲人が打率.335、34本、30盗塁でトリプルスリーをほぼ確実なものとしている。同一年に複数のトリプルスリー達成者が出るとなれば、1950年以来で実に65年ぶりのこと。我々は今まさに歴史的瞬間を目撃しようとしているのだ。
開幕前から掲げていた「トリプルスリー」という大きな目標に手をかけた柳田であるが、残りのシーズンで期待したいプロ野球史上4人目の偉業がある。首位打者と盗塁王の同時受賞だ。
打撃主要3部門と盗塁王というタイトルは意外なほどに結びつきが弱く、ヤクルトの山田哲人にはNPB史上初の本塁打王と盗塁王の両獲りへ向けて期待が高まっている。
柳田にかかる首位打者と盗塁王の両獲りとなると、64年・広瀬叔功(南海)、92年・佐々木誠(ダイエー)、95年・イチロー(オリックス)の3人が過去に達成している。お気づきの方もいるかもしれないが、3人中2人がホークスの選手であり、4人目の候補がまたしてもホークスという点は実に興味深い。
首位打者争いは柳田が.369でリードし、西武の秋山翔吾が.360でそれを追う。
相手は10試合以上を残して早くも200安打を達成し、シーズン安打記録への挑戦を続けている難敵ではあるが、四死球が多く、打数を抑えることができている柳田が有利という見方が多い。ハイレベルすぎる88年生まれの同世代によるマッチレースを制するのは、果たしてどちらか。
盗塁王争いは日本ハムの2人との争い。柳田が30個でトップに立ち、それを中島卓也と西川遥輝が29個で追っている。
しかし、西川はここに来て登録を抹消されており、最低でも10日間は一軍の試合に出ることができない。大きなロスとなることは間違いない。柳田が勢いのままに逃げ切るか、ここ2年続けて盗塁王を輩出しているチームの意地を中島卓也が見せつけるか…。こちらの争いも最後まで熾烈を極めそうだ。
1992年 佐々木誠 打率.322 / 盗塁40
1995年 イチロー 打率.342 / 盗塁49
1位 .369 柳田悠岐(ソフトバンク)
2位 .360 秋山翔吾(西武)
<盗塁>
1位 30個 柳田悠岐(ソフトバンク)
2位 29個 中島卓也(日本ハム)
2位 29個 西川遥輝(日本ハム)
ソフトバンクの柳田悠岐は15日、京セラドーム大阪で行なわれたオリックス戦の5回に今シーズン30個目の盗塁に成功。打率3割・30本塁打・30盗塁の“トリプルスリー”をほぼ確実なものとした。
今シーズンはここまで.369というハイアベレージを残し、本塁打が32本、盗塁は30個。あとは打率をキープするのみだが、このあと全試合で5打数無安打に終わったと仮定しても打率は3割を切ることがないという“安全圏”におり、02年の松井稼頭央以来となる快挙をその手に収めたと言っても過言ではない。
また、今年はセ・リーグでも、ヤクルトの山田哲人が打率.335、34本、30盗塁でトリプルスリーをほぼ確実なものとしている。同一年に複数のトリプルスリー達成者が出るとなれば、1950年以来で実に65年ぶりのこと。我々は今まさに歴史的瞬間を目撃しようとしているのだ。
開幕前から掲げていた「トリプルスリー」という大きな目標に手をかけた柳田であるが、残りのシーズンで期待したいプロ野球史上4人目の偉業がある。首位打者と盗塁王の同時受賞だ。
打撃主要3部門と盗塁王というタイトルは意外なほどに結びつきが弱く、ヤクルトの山田哲人にはNPB史上初の本塁打王と盗塁王の両獲りへ向けて期待が高まっている。
柳田にかかる首位打者と盗塁王の両獲りとなると、64年・広瀬叔功(南海)、92年・佐々木誠(ダイエー)、95年・イチロー(オリックス)の3人が過去に達成している。お気づきの方もいるかもしれないが、3人中2人がホークスの選手であり、4人目の候補がまたしてもホークスという点は実に興味深い。
首位打者争いは柳田が.369でリードし、西武の秋山翔吾が.360でそれを追う。
相手は10試合以上を残して早くも200安打を達成し、シーズン安打記録への挑戦を続けている難敵ではあるが、四死球が多く、打数を抑えることができている柳田が有利という見方が多い。ハイレベルすぎる88年生まれの同世代によるマッチレースを制するのは、果たしてどちらか。
盗塁王争いは日本ハムの2人との争い。柳田が30個でトップに立ち、それを中島卓也と西川遥輝が29個で追っている。
しかし、西川はここに来て登録を抹消されており、最低でも10日間は一軍の試合に出ることができない。大きなロスとなることは間違いない。柳田が勢いのままに逃げ切るか、ここ2年続けて盗塁王を輩出しているチームの意地を中島卓也が見せつけるか…。こちらの争いも最後まで熾烈を極めそうだ。
首位打者&盗塁王
1964年 広瀬叔功 打率.366 / 盗塁721992年 佐々木誠 打率.322 / 盗塁40
1995年 イチロー 打率.342 / 盗塁49
タイトル争い
<打率>1位 .369 柳田悠岐(ソフトバンク)
2位 .360 秋山翔吾(西武)
<盗塁>
1位 30個 柳田悠岐(ソフトバンク)
2位 29個 中島卓也(日本ハム)
2位 29個 西川遥輝(日本ハム)