11月に入り契約更改交渉がスタートした球団もでてきた。契約更改では自身が思っていた金額と開きがあり保留する選手もいる。昨年は9人の選手が保留した。そこで、保留した選手たちが、今季どのような成績を残したのかを見ていきたい。

　自分の考えがまとまらなかったとして、1度目の契約更改交渉で保留した明石健志（ソフトバンク）は、今季成績を上げた選手に当てはめることができそうだ。昨年は93試合に出場して打率.252だったが、今季はセカンドの本多雄一が故障で離脱したこともあり115試合に出場。日本シリーズでは全5試合に出場して、打率.438、1本塁打3打点を記録し、優秀選手賞に選出された。セカンドだけでなく、ファーストでも出場するなどユーティリティプレーヤーとして存在感を見せた。

　一方で成績を落とした選手もいる。自身の希望額との開きがあり、昨年の契約更改交渉では2度保留した大島洋平（中日）がそうだった。大島は昨年リーグ4位の打率.318、球団タイ記録となる186安打をマーク。打率、安打ともに自己最高の成績を残した。しかし、今季は142試合に出場したものの、打率.260と低迷。シーズン途中にはスタメンから外れたこともあった。

　昨季、野手転向5年目で大ブレイクした雄平（ヤクルト）も苦しい1年となった。レギュラーに定着した昨季は141試合に出場して、打率.316、23本塁打90打点の成績を残した。2年連続で結果を残したい今季だったが、14年ぶりにリーグ優勝を決めた試合でサヨナラ安打を放ったものの、打率、本塁打、打点ともに成績を下げている。

　その他、昨年の契約更改で保留した選手の成績は以下のとおり。

【ソフトバンク】
明石健志
14年成績：93試 率.252 本1 点21
15年成績：115試 率.263 本3 点30

吉村裕基
14年成績：64試 率.296 本5 点29
15年成績：73試 率.217 本3 点15

【オリックス】
T－岡田
14年成績：130試 率.269 本24 点75
15年成績：105試 率.280 本11 点51

【楽天】
小山桂司
14年成績：2試 率.000 本0 点0
15年成績：6試 率.000 本0 点0

【ヤクルト】
雄平
14年成績：141試 率.316 本23 点90
15年成績：141試 率.270 本8 点60

【中日】
大島洋平
14年成績：141試 率.318 本2 点28
15年成績：142試 率.260 本6 点27

平田良介
14年成績：119試 率.277 本11 点65
15年成績：130試 率.283 本13 点53

【DeNA】
大田阿斗里
14年成績：3試 0勝0敗 防0.00
15年成績：一軍登板なし

須田幸太
14年成績：9試 0勝1敗 防5.02
15年成績：29試 3勝2敗1S 防3.86