メジャーで「有終の美」を飾るのは…
全米で最も大きな注目を集めるスポーツイベント「スーパーボウル」が現地時間2月7日に行われ、デンバー・ブロンコスがカロライナ・パンサーズを24-10で下し、17年ぶり3度目のNFLチャンピオンに輝いた。
今年の注目は、今シーズン限りでの現役引退が濃厚となっているペイトン・マニングだった。
インディアナポリス・コルツ時代には5度のMVPに輝くなど、NFL史上最高のクォーターバック(QB)のひとりに挙げられる名プレーヤーは、今回の優勝で「異なるチームでスーパーボウルを制した先発QB」という称号をゲット。またしても歴史に名を刻んだ。
マニング本人は未だ進退に関する明言は避けているものの、今回のブロンコス優勝とマニングに関する物語は全米に大きな感動をもたらしている。
それから一夜明け、興奮も冷めやらぬ中、MLB公式サイト『MLB.com』にもマニングの名前が載った。
アンソニー・カストロビンス記者が寄せたコラムが、「マニングのように“有終の美”を飾る5人」というもの。記事では今シーズンのメジャーリーグで、マニングのような劇的な最後を飾る可能性がある選手を5人紹介しており、その中にイチローの名前も挙がった。
イチロー引退の「最高のシナリオ」とは?
イチローも自身の進退に関して発言などはしていないが、キャリアの終わりが近づいていることはたしか。さらに大きな記録もかかっており、そこに達した後に何かしらの“決断”が下るのではないか、という見方が根強い。
カストロビンス氏は、「ホセ・フェルナンデスとジャンカルロ・スタントンの2人を中心に、若い力がマーリンズの未来を握っているが、42歳の控え外野手も忘れてはいけない」と言う。
「当然注目はメジャー通算3000本安打だが、イチローにはワールドシリーズ出場の経験がない」と指摘するカストロビンス氏。個人の偉業とともに、ワールドシリーズ進出も大きなモチベーションとなるだろう。そしてそのすべてを成し遂げて引退、というのが最高のシナリオになる。
その他、記事では今シーズン限りで引退する意向を示しているレッドソックスのデービッド・オルティスをはじめ、ドジャースのチェース・アトリー、メッツのバートロ・コローン、ヤンキースのカルロス・ベルトランが紹介されている。
ようやくこれからシーズンがはじまるというところではあるが、アメリカでは早くも“引き際”にも注目が集まっている。