“キューバの至宝”の行方は…
日本から遅れること約3週間。いよいよアメリカ・メジャーリーグのスプリングトレーニングが始まった。
メジャーでは先にバッテリー陣が練習を開始し、1週間ほど遅れて野手陣の練習が始まるというのが通例。日本人ではヤンキースの田中将大が初日からブルペンに入り、初のメジャーキャンプとなるドジャースの前田健太も練習を開始している。
開幕までは1カ月とちょっと。動きの多いメジャーの移籍市場も今となっては静かになり、各チームはが開幕へ向けての調整段階に入っているが、そんな中で突如として目玉となる“兄弟”が市場に現れた。
“キューバの至宝”として日本でも馴染み深いユリエスキ・グリエルと、その弟ルルデス・グリエルJr.である。
今月開催されていたカリビアンシリーズに参加していた兄弟は、開催地であるドミニカ共和国でチームから離脱し、アメリカへと亡命。メジャー球団との契約をめざして大きな決断を下した。
間もなく野手陣のキャンプも始まるところであるが、この2人の去就は未だ不明。一体どのユニフォームを着て開幕を迎えることになるのか、注目が集まっている。
どっちのグリエルを選ぶ?
突如として現れた目玉選手、それも“兄弟”ということで話題性は高く、世界的に有名な兄弟である「スーパーマリオブラザーズ」風に作成されたコラージュ画像なども出回っているほど。事態はいつ収集するのか、突然大きな動きが起こるメジャーだけに、その動向から目が離せない。
兄のユリエスキに関しては、その実力は折り紙つき。キューバ史上最高の選手という触れ込みが示す通り、即戦力の強打の内野手という見方が定着している。
ただし、ネックとなっているのがその年齢。近年のキューバ人選手たちは若くして亡命した選手が多かったが、グリエルは今年の6月で32歳。あまり先は長くないという点で、渋っている球団というのが少なくない。
これまでにはロイヤルズやインディアンスといった球団名が挙がったが、どれも興味というよりかは獲得すべきかどうかの考察であったり、アンケートをとるという記事となっており、球団が獲得に動いているかどうかは定かではないというのが現状だ。
一方で、兄よりも興味を示す球団が多いと言われるのが弟のルルデスJr.。魅力は今年の10月で23歳という若さだ。
兄と比べるとまだまだ荒削りな部分が多いものの、高い身体能力と豊かな将来性は複数球団が興味を抱いている。
果たして、この2人の去就はいかに…。今後の動向から目が離せない。