カニザレス、江川が揃ってアピール弾
ソフトバンクは29日、1ヵ月に渡る宮崎春季キャンプを打ち上げた。
A班は午前中で練習を終えると、首脳陣、選手、スタッフらがマウンド付近に集合。その中心に立った長谷川勇也選手会長は「今季はパ・リーグだけでなく、セ・リーグ6球団も打倒・ソフトバンクで来ると思います。ホークスはその上にいけるように、昨年の90勝、昨年の自分たちを超えられるように頑張りましょう」とあいさつし、一本締めを行った。
工藤監督は今キャンプを振り返り、「95点。選手たちが目的意識を持って、自分と向き合って真剣に野球に取り組んでくれた」と評価。キャンプのMVPには「投手は和田投手。打者はマッチ(松田)」と両ベテランを選んだ。
連覇の功労者・李大浩がチームを去ったが、今キャンプでは内川が一塁練習を再開し、対外試合でも3試合に出場。外野陣は11月に右肘手術を行った柳田の調整がやや遅れているが、それでも長谷川、中村晃、上林ら、指名打者枠を含め戦力は揃っている。
右の長距離打者で括って見ても、昨季ファームの二冠王(18本塁打、56打点)カニザレスが、27日のロッテ戦で昨季5勝のチェンから豪快な3ランをマーク。28日の西武戦では、打ちあぐねていた相手の先発左腕・佐藤から、12年目の江川がライトへの先制2ランを放ち、互いに開幕スタメン入りをアピールした。
昨年一軍初本塁打を放った塚田も、ロッテ戦では古谷から痛烈な一直、チェンに対しては右安と、左投手に強いところをアピール。経験豊富な吉村も健在で、主砲の流出の穴は総合力でカバーできそうだ。
投手陣に目を向けても、故障者が少なく死角が見当たらない王者・ソフトバンク。3連覇を目指す指揮官は「最後まで諦めないという姿勢で戦っていきたい。素晴らしい戦いをお見せできるようなシーズンにします」と力強く締め、宮崎のファンに別れを告げた。