巨人を1位、もしくは4位の可能性も
20日放送の「Going! Sports & News」(日本テレビ系)でプロ野球解説者の江川卓氏が今季セ・パ両リーグの順位予想を発表した。1年前の予想では前年最下位のヤクルト優勝を見事に言い当てたが、今季サプライズ予想はあったのだろうか。
まず連覇を狙うヤクルトを3位に予想。「去年が出来過ぎたため、リーグ連覇は厳しい」と話した。確かに川端慎吾、山田哲人、畠山和洋の3人が打撃主要タイトルを総ナメにするなど、出来過ぎた感はあるが、2年連続Aクラスに戦力は整っていると見ているようだ。
続いて巨人を「1位」もしくは「4位」と予想。阿部慎之助が捕手としてフル出場すれば「4位」。フル出場しなかった場合は「1位」という条件付きの異例の予想を展開。番組では、昨季阿部がスタメンマスクを被った時の先発投手の防御率が1.89だったことに触れ、リード面での投手陣への影響力の高さを紹介した。阿部は「1年間マスクを被るのか?」という江川氏の問いに「110~120試合くらい」と答えたため、その時点で今季の1位予想は巨人ということに落ち着いた。
江川氏は「阿部がフル出場しようとすれば、疲労がたまりシーズン後半に戦前離脱も想定できるため、適度な休息を取り入れることはチームにとってプラスになる」と見ているようだ。逆に言えば、阿部がシーズン途中に離脱するようなら巨人のBクラスもあり得るということだろう。
次いで台風の目に挙げたのが昨季5位の中日だ。順位は4位に据えた。戦力は未知数だが、指揮官に専念する谷繁監督の下、新しい風が吹く可能性は十分と力説した。さらに前日(土曜日)の同番組で赤星憲広氏が1位に予想した阪神を2位に据えた。チーム力では1位予想の巨人と均衡しているものの、呉昇桓が流出したことにより「抑え投手が不安」として評価をやや下げたもようだ。
5位には「打撃陣が不安定」な広島と「投手陣が不安定」なDeNAの2チームを並べた。「最下位チームは断言できない」と江川氏らしい発言でセ・リーグ順位予想を締めくくった。
パ・リーグはソフトバンクが今季も盤石と予想
一方、パ・リーグの順位は1位からソフトバンク、ロッテ、西武、日本ハム、オリックスと楽天(同率5位)と予想。昨季圧倒的強さを見せたソフトバンクは今季も盤石だと断言。伊東監督の若手育成が実を結びそうなロッテを2位に予想。西武は先発投手に不安を抱えるも、その投手陣の踏ん張り次第で3位の可能性も十分あると分析。昨季2位の日本ハムはエース大谷翔平と4番中田翔の2人に頼りすぎており、選手層に不安があるとして4位。打撃陣が不安定なオリックスは楽天と並んで5位に沈むと締めくくった。
まとめると、セ・リーグは巨人、阪神、ヤクルトの3強に中日がどこまで食らいつけるか。パ・リーグは王者ソフトバンクの1強に対してロッテをはじめとする5球団がどこまで意地を見せられるかといったところだろうか。プロ野球は今週金曜日に開幕する。