秋山は216安打、青木は首位打者
約1カ月にわたるオープン戦が終了し、打率1位は、鈴木大地(ロッテ)、坂田遼(西武)となった。オープン戦で好調だった選手たちは、シーズンが入ってからも同じような打撃を見せているのだろうか。
06年以降の10年間で、オープン戦首位打者に輝き、シーズンでも打率3割(規定打席到達者のみ)を記録したのは4人。そのうちの一人が15年の秋山翔吾(西武)だ。
秋山は、シーズンが開幕してからもその勢いは衰えることはなく、3、4月月間打率.374を記録。5月と6月には94年のイチロー以来、2カ月連続で月間40安打以上をマークした。さらに、6月13日の中日戦から7月12日の日本ハム戦にかけて31試合連続安打。首位打者を逃したものの、安打数はシーズン新記録となる216安打と大ブレイクを果たした。
現在マリナーズでプレーする青木宣親(当時ヤクルト)は、07年にオープン戦とシーズン首位打者に輝いている。同年のオープン戦で打率.458の青木は、勢いそのままに3.4月の打率.419を記録。その後も、高打率をキープし、最終的には打率.346の成績を残した。
井上は開幕してから急降下
一方で、シーズンが始まってから力を発揮できなかった選手もいる。特にレギュラー定着を目指す若手選手に多い。14年の井上晴哉(ロッテ)が当てはまる。この年プロ入りした井上は、オープン戦で打率.435で、ドラフト制導入後、初めて新人選手がオープン戦の首位打者となった。
3月28日ソフトバンクとの開幕戦では、「4番・指名打者」で先発出場するも、公式戦に入り当たりが止まり、5月に二軍降格。夏場に再び一軍に戻ってきたものの、36試合に出場して、打率.211、2本塁打、7打点とオープン戦の時のような打撃を披露することができなかった。
今年オープン戦の首位打者となった鈴木と坂田だが、公式戦がスタートしてからも好調を維持できるか注目だ。
2006年以降のオープン戦首位打者の打撃成績
2006年
中島裕之(当時西武)
OP 戦成績:15試 率.390 本2 点18
公式戦成績:105試 率.306 本16 点63
二岡智宏(当時巨人)
OP 戦成績:17試 率.390 本3 点8
公式戦成績:146試 率.289 本25 点79
2007年
青木宣親(当時ヤクルト)
OP 戦成績:13試 率.451 本3 点9
公式戦成績:143試 率.346 本20 点58
2008年
稲葉篤紀(当時日本ハム)
OP 戦成績:11試 率.400 本2 点8
公式戦成績:127試 率.301 本20 点82
2009年
栗山巧(西武)
OP 戦成績:16試 率.400 本1 点3
公式戦成績:140試 率.267 本12 点57
2010年
G.G佐藤(当時西武)
OP 戦成績:11試 率.433 本3 点9
公式戦成績:53試 率.204 本6 点19
2011年
浅村栄斗(西武)
OP 戦成績:9試 率.441 本2 点7
公式戦成績:137試 率.268 本9 点45
2012年
松山竜平(広島)
OP 戦成績:19試 率.403 本1 点8
公式戦成績:48試 率.204 本0 点7
2013年
畠山和洋(ヤクルト)
OP 戦成績:18試 率.393 本3 点12
公式戦成績:99試 率.219 本12 点51
2014年
井上晴哉(ロッテ)
OP 戦成績:15試 率.435 本2 点7
公式戦成績:36試 率.211 本2 点7
2015年
秋山翔吾(西武)
OP 戦成績:11試 率.459 本0 点8
公式戦成績:143試 率.359 本14 点55