チーム打率、得点リーグワーストも…
開幕から4カード連続で負け越したDeNA。チーム打率.208、24得点は、ともにリーグワースト。ラミレスDeNAは厳しい船出となっている。
暗い話題が多いが、ポジティブな面もある。ラミレス監督が就任当初「1番・二塁」の起用を示唆していた石川雄洋が、今日から一軍復帰。石川は、昨年11月に右肘を手術し、キャンプから二軍で調整を続けていた。開幕から柳田殖生、柴田竜拓、宮崎敏郎と二塁を固定できずにいたことを考えると、長年レギュラーを務めていた石川の復帰はチームにとっても大きい。
また、オープン戦で打率.347、2本塁打、7打点を記録するも、開幕後14打席連続無安打など力を発揮できずにいた白崎浩之が、「1番・三塁」で出場した7日の中日戦において、チームの24イニングぶりの得点となる本塁打をマーク。1番打者に本塁打を求めるラミレス監督の期待に見事応えて見せた。さらに、第5打席にも安打を放ち、今季2度目のマルチ安打と、復調の兆しを見せつつある。
その他、ロペス、ロマックの両外国人の復調も、上位進出へ重要な要素だ。開幕から全試合で3番を務めるロペスは、打率.163、0本塁打、0打点と極度の打撃不振に陥っているが、昨季はチームトップの25本塁打を放つなど、日本での実績は十分。筒香嘉智とともに、打線の軸として機能すれば得点力は増していくだろう。
先発陣はリーグトップのチーム防御率
投手陣は、昨季チーム先発防御率4.00でリーグワーストだったが、7日時点での先発防御率はリーグトップの2.69と奮闘している。その中でも、開幕戦に先発した井納翔一の状態が良い。
3月25日の広島戦では、7回を4奪三振、無失点に抑え今季初勝利。4月1日の阪神戦では、白星こそ付かなかったものの、8回を1失点にまとめた。14年に二ケタ勝利をマークするも、昨季は5勝止まりに終わった男の復活に期待が持てそうだ。
また、ドラ1の今永昇太は、プロ初登板・初先発となった3月29日の巨人戦で3本の被本塁打を浴びるなど4点を失ったが、4月5日の中日戦では7回1失点と好投。ここまで2度の登板で、いずれも7イニングを投げており、先発として試合を作るという最低限の役割を果たしている。今後も、ローテーションの一員として計算できそうだ。
安定する先発陣の中に、山口も近く一軍に戻ってくる予定。山口は3月12日のロッテとの二軍戦で右足首を負傷し、予定されていた開幕投手を井納に譲った。4月1日の西武との二軍戦で復帰しており、山口が一軍に帰ってくることになれば、先発陣の層がさらに厚くなる。
一方、リリーフ陣はチーム救援防御率5.65。福地元春、長田秀一郎、平田真吾などが防御率10点台と精彩を欠いていることもあり、球団は日本ハムからトレードで藤岡好明、昨季まで広島でプレーしたザガースキーを獲得するなどリリーフの強化を図った。三上朋也が防御率1.80、山崎康晃が防御率0.00と勝ちパターンの2人は安定している。勝利の方程式の前を投げる救援陣を固定することができれば、白星はグッと近づくはずだ。