セの本塁打王争いがおもしろい!
今年はセ・リーグの本塁打王争いがおもしろい。
昨年はヤクルトの山田哲人が38本塁打で初の本塁打王を獲得したが、今年は簡単にはいかないだろう。なぜなら、開幕から各チームの外国人助っ人たちが絶好調だからだ。
近年は助っ人勢の圧倒的なパワーが目立っていたセのホームランダービー。昨年は各チームの助っ人打者が軒並み不振に苦しんだ結果、山田哲人という7年ぶりの日本人キングが誕生したが、2年連続キングへ向けた壁は多い。
キング候補の“最有力”は...
現在、キング候補の最有力と言われるが、中日のダヤン・ビシエドだ。その規格外のパワーは、開幕3連戦で見せた3試合連続弾でも実証済み。左右、そしてセンターに打ち分ける技術も持ちあわせており、対決する5球団の投手たちは戦々恐々としている。
しかし、他球団の助っ人たちも黙っていない。まずは“シーズン60発男”、ヤクルトのウラディミール・バレンティンだ。昨年はケガに泣いて本塁打はわずか1本に終わったが、今年はここまで16試合に出場し、5本塁打とまずまずの出足を見せる。
2011年から2013年にかけて3年連続で本塁打王に輝き、2014年まで4年連続の30本塁打超えを記録したアーチストだけに、完全復活となればこの男も本塁打王争いに割って入ってくるのは確実だ。
対抗するのも助っ人!
それだけではなく、この2人を脅かす助っ人もいる。阪神のマウロ・ゴメスと、広島のブラッド・エルドレッドである。
ゴメスはここまで山田や筒香、ビシエドと並ぶリーグトップタイの7本塁打を記録。来日から2年間はいずれも143試合の出場で26本塁打(2014年)、17本塁打(2015年)と本塁打王争いとはあまり縁がなかった男だが、今年はいきなり3・4が月に7本塁打をかっ飛ばし、月間の本塁打数は来日以降のキャリアで最多。成長を見せつけている。
また、かつての“キング”である広島・エルドレッドも、ビシエドやゴメスらを1本差で追う6本で2位につける。今年は打率も.345と確実性も増しており、2年ぶりの王座返り咲きへ好調ぶりを発揮。こちらも目が離せない。
助っ人たちの活躍が目立ったプロ野球2016年シーズンの最初の1カ月。今年はセ・リーグの本塁打王争いに注目だ。