内川は現在リーグ打率1位
昨季シーズン連続打率3割の記録が途切れた2人の男が、今季は開幕から本来の力を発揮している。
1人は2008年シーズンから続いていた連続打率3割の記録が、7年でストップした内川聖一(ソフトバンク)だ。昨季は前半終了時点で打率.302を記録するも、夏場に失速し打率.284に終わった。今季は、昨季の悔しさを晴らすように開幕から打撃が好調だ。
3月25日の楽天との開幕戦の今季初打席で、初安打をマークすれば、3月30日の西武戦から4月2日の日本ハム戦にかけて3試合連続マルチ安打記録と最高のスタートを切った。そして現在は、4月20日のロッテ戦から8試合連続安打中で、打率はリーグトップの.340を記録する。
不安要素があるとすれば、対左投手か。昨季は、左投手に対して打率.315(92打数29安打)を記録し、右投手には打率.277(437打数121安打)とどちらかといえば、右投手を苦にしていた。
しかし、今季はここまで右投手を打率.355(93打数33安打)と克服した一方で、左は打率.231(13打数3安打)と苦戦する。そもそも左投手との対戦数が少ないことも関係しているかもしれないが、高い打率をキープするためにも、“左”を攻略していきたいところだ。
糸井もまずまずのスタート
日本ハム時代から続いていた連続打率3割以上が昨季、6年でストップした糸井嘉男(オリックス)も、今季はまずまずのスタートを切っている。
2014年に首位打者のタイトルを獲得し、昨季はチームキャプテンに就任。更なる活躍が期待された中で、開幕から極度の打撃不振。さらに、右肘靭帯と右腓骨筋腱板損傷で離脱するなど苦しい1年となった。
迎えた今季は、3月25日の西武との開幕戦から10試合連続安打をマークし、一時は打率3割6分以上を記録。また、4月20日の楽天戦では、2ランを含む3安打2打点の活躍を見せた。現在の打率は.295だが、最下位に低迷するチームの中で、欠かせない存在感を発揮している。
内川と糸井。何度も打率3割以上を記録した男たちが、2014年までのような打撃成績を残すことができれば、タイトル争いも面白くなっていきそうだ。