自分と「闘」うをテーマにするオリックスの森友哉(写真=北野正樹)

 オリックスの森友哉選手が打撃の状態を上げてきた。西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使して4年目。契約最終年は、自分との闘いに集中している。

 「なかなか狙って打てるものではないので、うれしい。1本目は(フォークを)、力みなくいい感じで捉えてめちゃくちゃうまいこと打てました。2本目はなんとか弾きたいと思っていた内角球を、狙い通りに仕留めることができました」。5月8日の日本ハム戦(京セラドーム)で2本塁打を放ち、チームの4連勝に貢献した森友が声を弾ませた。

 不退転の覚悟で臨んでいるシーズンだ。移籍3年目の昨季は、2度の足の故障で50試合出場で打率.250、1本塁打、14打点と自己ワーストの成績にとどまった。「チームのために何一つできなかった」。移籍1年目の2023年、打率.294、18本塁打を放ち、リーグ3連覇に大きな力を発揮した森友にとって、チームの勝利に貢献できないことは歯がゆさしかなかった。昨秋の高知キャンプには志願して参加。沖縄での自主トレでは、頭を丸めてバットを振り抜いた。

 今春の宮崎キャンプで、小戸神社に奉納した絵馬に記したのは「闘」の一文字。森友は「自分と闘う、という意味です」と明かした。1年目は「躍動」2、3年目は「健康」だったことからみても、今季にかける意気込みが伝わってきた。

 ただ、シーズン序盤の打撃は、思うような成績を挙げることはできなかった。オープン戦の打率.214、本塁打0の状態のまま入り、4月10日時点の打率は1割ちょうど。しかし、1か月後の5月10日には打率.265、4本塁打まで数字を上げてきた。

 この間の打撃の状態を、森友は「よかったり、悪かったりの繰り返し。モヤモヤがずっと続いていました」と吐露する。そのモヤモヤを吹き飛ばしたのが、5月4日のロッテ戦(京セラドーム)だった。0‐0の6回、1死一塁で小島和哉投手から左中間へ先制の2塁打を放った。「なんで打てたのかわからないので、整理する時間がいるという感じですが、逆方向に強い打球が飛ぶ時やショートの頭の上へ強いライナーを打てる時が僕の中では調子のバロメーターになっています」。後日、森友は「イメージ通りのポイントで捉えたときに、イメージ通りの打球が飛ぶ」と整理した結果を説明し、「どうしても焦っていた部分があり、タイミングが合わなくても強振していたりした。あの1本は僕にとってすごくいいきっかけになりました」と振り返った。

 打撃の内容も変わってきた。「最近は、状況によってしっかりと振る場面と、コンタクトしていく場面を自分の中で分けることができているのかと思います。ある程度、ヒットも出始めてきて、多少の余裕ができてその判断ができているのかなと思います」と森友。「ほんま、こっからやと思います。ヒットを打ち続けることは難しいかもしれませんが、この感覚を忘れず内容にこだわっていきたいと思います」。チームのために勝利にこだわり、昨季の分まで安打を重ねる。

取材・文=北野正樹

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北野正樹

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