オリックスがクラーク獲得を発表
今季もオリックスがもがき苦しんでいる。
最下位こそ脱出したものの、現在は最下位・西武とゲーム差0.5の5位。チーム打率.240、18本塁打、118得点はいずれもリーグワーストと、打線の低迷は深刻だ。
オープン戦で好調だったモレルとボグセビックの新助っ人コンビだが、開幕後は2人とも思うように成績が伸びず。ボグセビックは、5月9日に二軍落ちも経験した。代わって10日に1軍昇格したブランコも、3試合の出場で未だ0安打と起爆剤にはなれていない。
そこで、チームは5月17日にマット・クラークの獲得を発表。かつて中日でシーズン25本塁打を記録した左の大砲は、低迷するオリックスのカンフル剤となるのだろうか…。
苦しむオリックスの緊急補強
さて、“救世主”獲得に動き出したオリックスだが、これまでにも多くの助っ人を“緊急”で獲得してきた。
2015年は、BCリーグの群馬に所属していたベネズエラ出身のチャベスを獲得。メジャー経験はないが、マリナーズ傘下でシーズン32本塁打をマークするなど、故障がちだったブランコ、調子を落としていたカラバイヨに代わる大砲として活躍を期待された。
しかし、ファームで38試合に出場し、打率.175、3本塁打、11打点とアピールすることはできず。結局一軍の試合に出ることがないまま、オフに自由契約となった。
少し前の2010年には、6月にセギノールの再獲得にも乗り出した。2002年にオリックス(当時ブルーウェーブ)から日本でのキャリアをスタートさせた両打ちのスラッガーは、日米の球団を渡り歩きながら2010年にオリックスへと戻ってきた。
当時はカブレラとラロッカという2人の助っ人が故障で二軍落ちしており、その穴を埋める存在として期待された。しかし、成績は11試合の出場で打率.189、0本塁打、3打点。チームは結局5位に終わり、こちらも期待に応えることができなかった。
そんな中で、成功した助っ人といえば、2012年に加入したマエストリだろう。
マエストリは、四国アイランドリーグplusの香川から2012年7月に加入。ウエスタンリーグの公式戦で好投を見せると、入団から約1カ月後の8月12日のロッテ戦でデビュー。7回途中まで1失点の好投で初登板・初勝利を挙げた。
結局そのシーズンは8試合に先発登板し、4勝3敗、防御率2.17という好成績。残留を勝ち取ると、その後2015年まで4年間チームに在籍。通算14勝11敗、2ホールドで1セーブと場面を問わずに奮闘し、防御率3.44という成績を残した。
これまでの緊急補強は成功しているとは言い難いが、低迷するチームの“救世主”となってくれる助っ人の加入に期待したい。
【オリックス・近年の緊急補強】
※2010年以降、成績は、加入年の成績
▼ 2010年
カラバイヨ(外野手)
成績:36試 率.257 本7 点18
セギノール(内野手)
成績:11試 率.189 本0 点3
▼ 2012年
マエストリ(投手)
成績:8試 4勝3敗 防2.17
スケールズ(内野手)
成績:85試 率.262 本5 点23
▼ 2013年
ミルズ(投手)
成績:1試 0勝1敗 防10.13
フェルナンデス(内野手)
成績:25試 率.188 本1 点4
▼ 2014年
ランズラー(投手)
※一軍出場なし
バトラー(外野手)
成績:21試 率.231 本2 点6
▼ 2015年
チャベス(外野手)
※一軍出場なし