暗い話題が続くチームの“最後の希望”!?
「中止でいいじゃん…」。西武ファンの多くがそう思っていたに違いない。
グラウンドに水たまりができるほどの強い雨の中で行われた16日の広島戦。西武は相手よりも多い9安打を放ちながら最後までホームを踏むことができず、0-6で完敗。今年初の同一カード3連敗を喫し、2012年5月から続くマツダスタジアムでの連敗は8に伸びた。
前日の試合で主砲・中村剛也が負傷し、この試合の前には中継ぎエースとしてフル回転でチームを支えてきた牧田和久も離脱。投打の柱を欠いたチームは、シーズン65試合目にして自力優勝が消滅した。
重なる暗い話題にファンの間では終戦ムードも漂い始めているが、諦めるのはまだ早い。チームに希望をもたらす“あの男”が帰ってくる。
エースとしての真価が問われる
17日から始まるヤクルトとの3連戦。交流戦最後のカードの初戦で先発するのが、岸孝之だ。
今シーズンは2連勝で幕開けも、その後連敗で2勝2敗。そして5度目の登板となった4月24日の楽天戦で、右足内転筋を痛める。翌日に登録抹消となり、戦線離脱を余儀なくされた。
その後は慎重なリハビリと調整を続け、6月1日のイースタン・DeNA戦でついに実戦復帰。久々の実戦ながら3回を無四球・無安打の6奪三振という完ぺきな投球を披露し、首脳陣を喜ばせた。
2度目の実戦となった9日のイースタン・ヤクルト戦では、80球でイニングをこなすことを目標に最終調整。最後に痛打を許したが、6回途中まで1失点。一軍復帰のGOサインを得た。
チームは交流戦で4カード連続の勝ち越しを収め、一時は借金を完済したものの、鬼門・マツダスタジアムで3連敗。いい形で交流戦を締めくくるためにも、今日からのヤクルト3連戦は大きな意味を持つ。
苦しむ西武の“最後の希望”――。レオのエース・岸孝之の投球に注目だ。