オリックスが粘っている。首位・ソフトバンクのもたつきもあるが、27日のロッテ戦の勝利で貯金を再び20に乗せ、ゲーム差を1.5に縮めた。糸井が牽引する打線の働きも見逃せないが、快進撃を支えているのは、なんと言っても12球団トップの防御率(2.81※27日時点)を誇る投手陣だろう。エースの金子、勝ち頭の西を筆頭とした先発陣に、さらに強固となった中継ぎ陣の奮投で、ここまで65の白星を積み上げてきた。
序盤戦は特に、金子、西、ディクソンの先発3本柱が好調で、リリーフ陣の継投も磐石だった。しかし7月に入ると、西とディクソンが不調に陥り、頼みの金子も疲労により登録を抹消。さらに、4度のリードを追いつかれた8月12日の西武戦に象徴されるように、シーズンが進むにつれ中継ぎ陣も疲労が濃くなり、スッキリと逃げきれるゲームが減ってきた。
この苦しい状況を支えたのが、それまで“裏ローテ”的な存在だった、松葉と吉田一の13年、14年のドラ1コンビ。この二人は、8月5日から帯広で行われた日本ハム2連戦に揃って登板。完全アウェイ、しかも連敗すれば3位・日本ハムの影が迫る状況で、5日に先発した松葉が5回2失点。6日先発の吉田一も、6回途中2失点とリードした状況で中継ぎ陣にバトンを繋ぎ、優勝戦線に踏みとどまる貴重な2連勝をチームにもたらした。
オリックスはその後、8日からの楽天戦が3試合連続中止となり、その間に連勝を伸ばしたソフトバンクに4.5ゲーム差をつけられたが、首脳陣は“ここぞ”とばかりにローテを再編。後半戦に入り好調だった吉田一を、金子、西のあとに配し、15日からのソフトバンク3連戦にぶつけた。吉田一が先発した17日は勝利こそ掴めなかったが、期待のルーキーは8回を1失点で凌ぎ、期待以上の好投を披露してくれた。
7月以降の成績は、8試合に先発した松葉が、2勝0敗ながら防御率は2.23。吉田一も6試合に投げ、3勝2敗、防御率2.09と抜群の安定感を発揮。さらに、8月に入ってからはドラフト2位ルーキーの東明も3連勝をマークし、ドラ1コンビに負けない好投でチームの窮地を救った。
もっと視野を広げると、オリックスは12年のドラ1・安達了一も、ショートのレギュラーに加え、2番打者としての地位を確立。また、「外れ、外れ、外れ1位」が話題となった11年のドラフト1位・駿太も、規定打席に満たないながらも3割近い打率を残し、貴重な得点源として打線を支えている。
オリックスは11年からのドラフト1位カルテットが揃ってチームを支え、しかも骨格となるセンターラインとして、常勝期の礎を作ろうとしている。さらに高卒7年目の正捕手・伊藤も、吉田一と同じ25歳とまだ若く、脇を固める26歳のT-岡田も、かつての輝きを取り戻しつつある。
2年前の主要スタメンを見ると改めて驚くが、2番・大引(現日本ハム)、3番・後藤(現楽天)、4番・李大浩(現ソフトバンク)、5番・バルディリス(現DeNA)が全員チームを去ったが、糸井や平野、ヘルマン、ペーニャらの的確な補強で、森脇監督が掲げる機動力重視の攻撃陣を作り上げた。
その中で、期待通りの働きと成長を続けるドラフト上位指名の選手たち。優勝争いはこれからが本番だが、少なくとも今後のしびれる戦いは、彼らの今後の野球人生にとって、貴重な財産となるはずだ。
序盤戦は特に、金子、西、ディクソンの先発3本柱が好調で、リリーフ陣の継投も磐石だった。しかし7月に入ると、西とディクソンが不調に陥り、頼みの金子も疲労により登録を抹消。さらに、4度のリードを追いつかれた8月12日の西武戦に象徴されるように、シーズンが進むにつれ中継ぎ陣も疲労が濃くなり、スッキリと逃げきれるゲームが減ってきた。
この苦しい状況を支えたのが、それまで“裏ローテ”的な存在だった、松葉と吉田一の13年、14年のドラ1コンビ。この二人は、8月5日から帯広で行われた日本ハム2連戦に揃って登板。完全アウェイ、しかも連敗すれば3位・日本ハムの影が迫る状況で、5日に先発した松葉が5回2失点。6日先発の吉田一も、6回途中2失点とリードした状況で中継ぎ陣にバトンを繋ぎ、優勝戦線に踏みとどまる貴重な2連勝をチームにもたらした。
オリックスはその後、8日からの楽天戦が3試合連続中止となり、その間に連勝を伸ばしたソフトバンクに4.5ゲーム差をつけられたが、首脳陣は“ここぞ”とばかりにローテを再編。後半戦に入り好調だった吉田一を、金子、西のあとに配し、15日からのソフトバンク3連戦にぶつけた。吉田一が先発した17日は勝利こそ掴めなかったが、期待のルーキーは8回を1失点で凌ぎ、期待以上の好投を披露してくれた。
7月以降の成績は、8試合に先発した松葉が、2勝0敗ながら防御率は2.23。吉田一も6試合に投げ、3勝2敗、防御率2.09と抜群の安定感を発揮。さらに、8月に入ってからはドラフト2位ルーキーの東明も3連勝をマークし、ドラ1コンビに負けない好投でチームの窮地を救った。
もっと視野を広げると、オリックスは12年のドラ1・安達了一も、ショートのレギュラーに加え、2番打者としての地位を確立。また、「外れ、外れ、外れ1位」が話題となった11年のドラフト1位・駿太も、規定打席に満たないながらも3割近い打率を残し、貴重な得点源として打線を支えている。
オリックスは11年からのドラフト1位カルテットが揃ってチームを支え、しかも骨格となるセンターラインとして、常勝期の礎を作ろうとしている。さらに高卒7年目の正捕手・伊藤も、吉田一と同じ25歳とまだ若く、脇を固める26歳のT-岡田も、かつての輝きを取り戻しつつある。
2年前の主要スタメンを見ると改めて驚くが、2番・大引(現日本ハム)、3番・後藤(現楽天)、4番・李大浩(現ソフトバンク)、5番・バルディリス(現DeNA)が全員チームを去ったが、糸井や平野、ヘルマン、ペーニャらの的確な補強で、森脇監督が掲げる機動力重視の攻撃陣を作り上げた。
その中で、期待通りの働きと成長を続けるドラフト上位指名の選手たち。優勝争いはこれからが本番だが、少なくとも今後のしびれる戦いは、彼らの今後の野球人生にとって、貴重な財産となるはずだ。