ア・リーグの4連勝で幕を下ろした今年の球宴
メジャーのシーズンを彩る真夏の祭典「第87回オールスターゲーム」が現地時間13日に行われ、アメリカン・リーグが4-2で勝利した。
通算成績は43勝42敗1分で依然としてナ・リーグがリードも、今年で4連敗。さらに1988年以降ではア・リーグの22勝6敗1分と、一気にそのリードを詰められている。
特にメジャーのオールスターゲームでは、その勝敗に「ワールドシリーズの本拠地優先権」がかかっていることもあり、お祭りムードに包まれていながらも決して“お遊び”ではない。
今年のオールスターでも、それを象徴するようなシーンが見られた。
オールスターでチャレンジ!?
そのシーンというのが、5回表のマーフィー(ナショナルズ)の打席。セカンドへのゴロに打ち取られるも、この打球をア・リーグの二塁手・アルテューベがファンブル。拾い直して一塁送球は微妙な判定も、アウトのジャッジが下った。
すると、三塁側ベンチからメッツのコリンズ監督が登場。ヘッドホンをつけるジェスチャーを見せ、なんと審判に“チャレンジ”を要求したのだ。
オールスターゲームでまさかのリプレイ検証。その結果、判定は覆りセーフ。アルテューベの失策が記録された。
ナショナル・リーグを背負ってきている以上、見過ごすわけにはいかない……。コリンズ監督の勝利への執念を感じた瞬間であった。
この裏には、昨年の経験もあるのだろう。ロイヤルズとのワールドシリーズに挑んだメッツは、初戦で延長14回の末にサヨナラ負けという苦しいスタート。カンザスシティで2連勝を許した結果、勢いに乗った相手に押し切られて1勝4敗で敗退している。
加えて、2000年以降のワールドシリーズを振り返ってみると、16回中12回はホームフィールド・アドバンテージを持っていたリーグの王者が勝利している。4試合をホームで戦うことができるというのは、全7戦のシリーズを戦う上でそれだけ有利に働くのだ。
残念ながらそんな執念も実らず、その権利を掴むことはできなかったナ・リーグ。これが秋のワールドシリーズにどこまで影響を及ぼすのか、最後まで目が離せない。