ニュース 2016.08.14. 22:15

履正社・寺島が1失点完投!猛打の横浜を封じて最大の難敵退治

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【夏の甲子園】大会8日目・第4試合の結果
第98回 高校野球選手権大会
横浜 1 - 5 履正社
<2回戦 8月14日>

 「第98回 全国高校野球選手権大会」は大会8日目。お盆の日曜日に好カードが勢ぞろいした甲子園は、6時30分の開門直後に満員通知が出され、早朝からヒートアップ。執念でプラチナペーパーを勝ち取った高校野球ファンの多くがお目当てにしていたと思われるのが、東西の実力No.1が激突した第4試合、横浜(神奈川)vs履正社(大阪)の一戦。

 雷雨で1時間半近くの中断を余儀なくされる長い試合となったが、中断した2回をビッグイニングに変えた履正社が5-1で勝利し、今大会最大の難敵を退けた。

 履正社は、今秋のドラフトで1位候補にも挙げられるエース左腕・寺島成輝(3年)が先発。寺島は初戦の高川学園戦で、最速146キロの直球を軸に9回を2安打1失点。10奪三振と前評判通りの甲子園デビューを飾ったが、重量打線の横浜相手に初回に1点を失う。

 先頭打者を内野安打で出すと、犠打野選と犠打で一死二、三塁とされ、犠牲フライで1点を許した。


 ところが、試合はここから雷雨により2度の中断を挟む。天を味方につけたのは、履正社だった。

 横浜先発のサウスポー石川達也(3年)から2回、先頭の4番・安田尚憲(2年)がヒットで出塁し、犠打で二塁へ。続く寺島がフルカウントとなったところで試合が中断に入る。

 43分の中断を経て再開されると、寺島は三振に倒れたが7番・若林将平(2年)がヒットでつなぎ一、三塁。このチャンスに、続く山本侑度(3年)が同校OBの山田哲人(ヤクルト)のテーマに乗って、レフトスタンドに逆転の3ランを叩き込んだ。

 制球の定まらなくなった石川から、さらに四球を選んだところで2度目の中断に入ったが、40分後に再開すると死球で一、二塁とし、横浜のエース・藤平尚真(3年)をマウンドに引きずり出す。

 すると、2番の北野秀(3年)が藤平の初球を強振し、ライト線へのツーベース。これで2点を追加し、1-5と大きなリードを奪った。


 横浜にヒット性の当たりも許さない寺島は、5回に7番・藤平にこの試合初となるいい当たりを許したが、続く打者の犠打を軽快な守備で併殺に取り、反撃の糸口を与えない。

 寺島は、同じくドラ1候補の藤平との息詰まる投げ合いが続く中、強打の横浜を6安打1失点に封じ、初めての夏・全国制覇に一歩近づく大きな勝利を手繰り寄せた。
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