第98回 高校野球選手権大会
鳴門 11 - 9 盛岡大付
<3回戦 8月16日>
「第98回 全国高校野球選手権大会」は大会10日目を迎え、ベスト8入りをかけた3回戦の4試合が行われた。
打撃戦となった第3試合は、2回戦でセンバツ王者・智弁学園(奈良)を倒した鳴門(徳島)が、追いすがる盛岡大付(岩手)を11-8で振り切り、好投手・板東湧梧(現JR東日本)を擁した2013年以来となる準々決勝進出を果たした。
鳴門は背番号9の左腕・矢竹将弥(3年)が、徳島県大会も含めたこの夏の公式戦で初の先発。2試合連続で14安打を放った強力“わんこそば打線”を相手に、継投を見越しての起用となった。
その矢竹は初回に3本のヒットで1点を失うも、その後は安定した投球で追加点を与えない。
守りから良いリズムが生まれ始めた鳴門は、4回に逆転に成功する。無死一塁から6番の中山晶量(3年)が叩いた初球は、風にも乗って左中間スタンドへ。2-1と逆転に成功すると、さらに2つの四球と犠打で一死一、二塁のチャンスを作り、トップバッターの日野洸太郎(3年)がレフト頭上を越える三塁打。2点を追加し、相手の先発をノックアウトする。
さらに続く鎌田航平(3年)が見事なスクイズを決め、この回一挙5得点。大技・小技を絡めて5-1と試合をひっくり返した。
しかし、3回から登板した尾崎海晴(3年)が5回、強力打線につかまる。
2本のタイムリーを浴び、一気に4点を返されて同点。なおも一、二塁とピンチは続いたが、ここは落ち着いて併殺に打ち取り、勝ち越しは許さない。
6回に勝ち越しのチャンスを生かせなかった鳴門は7回、2つの四球と犠打で一死一、三塁とし、再びチャンスを作ると、逆転2ランを放った中山が今度は三遊間を破るタイムリー。6-5と1点を勝ち越した。
リードを得ると、7回からはエース・河野竜生(3年)が登板。慣れないリリーフもピンチを無失点で切り抜けると、8回に打線が相手のお株を奪うような集中打で大量援護する。
二死から日野のレフトスタンドに飛び込むソロで1点を加えると、さらに一、二塁とチャンスを作り、4番の手束海斗(3番)がセンターへフェンス直撃の二塁打。その後も佐原雄大(3年)、胡桃好伸(2年)も連打で続き、この回一挙5得点で11-5と突き放した。
ただし、試合はかんたんには終わらなかった。9回裏、最後の猛攻を見せる相手に3ランと押し出しを許し、あれよあれよという間に2点差。なおも一死満塁と絶体絶命のピンチが続いたが、最後は河野がピッチャーゴロで併殺に打ち取りゲームセット。2本塁打を含む11安打で11得点を挙げた“うずしお打線”に軍配が上がった。
3年ぶりのベスト8進出となった鳴門。次戦は準優勝を果たした1950年以来となる4強入りをかけ、第12日の第2試合で同じ四国の明徳義塾(高知)と対戦する。
▼ 鳴門・森脇稔監督
「河野があまり良くなかったので、このまま6点の(リード)で終わるとは思っていなかったが、最後は“開き直って投げろ”ということで、何とか投げ切ってくれた。すごい打球をたくさん打たれてベンチでヒヤヒヤしていた。そんなに打つチームではないので、次も数少ないチャンスをつないでいきたい。(明徳には)春の四国大会で負けているので、選手も一生懸命やってくれると思う」
▼ 鳴門・中山晶量
「(4回の2ランは)真っ直ぐを狙っていた。前の日の打撃練習で調子が良かったので、自分でも何かあるなと思っていたら結果が出た。(7回の勝ち越し打は)つなぐ気持ちでいった。本当にうれしい。ベンチに下がった後は声を張り上げて応援したので、声が枯れている」
鳴門 11 - 9 盛岡大付
<3回戦 8月16日>
「第98回 全国高校野球選手権大会」は大会10日目を迎え、ベスト8入りをかけた3回戦の4試合が行われた。
打撃戦となった第3試合は、2回戦でセンバツ王者・智弁学園(奈良)を倒した鳴門(徳島)が、追いすがる盛岡大付(岩手)を11-8で振り切り、好投手・板東湧梧(現JR東日本)を擁した2013年以来となる準々決勝進出を果たした。
鳴門は背番号9の左腕・矢竹将弥(3年)が、徳島県大会も含めたこの夏の公式戦で初の先発。2試合連続で14安打を放った強力“わんこそば打線”を相手に、継投を見越しての起用となった。
その矢竹は初回に3本のヒットで1点を失うも、その後は安定した投球で追加点を与えない。
守りから良いリズムが生まれ始めた鳴門は、4回に逆転に成功する。無死一塁から6番の中山晶量(3年)が叩いた初球は、風にも乗って左中間スタンドへ。2-1と逆転に成功すると、さらに2つの四球と犠打で一死一、二塁のチャンスを作り、トップバッターの日野洸太郎(3年)がレフト頭上を越える三塁打。2点を追加し、相手の先発をノックアウトする。
さらに続く鎌田航平(3年)が見事なスクイズを決め、この回一挙5得点。大技・小技を絡めて5-1と試合をひっくり返した。
しかし、3回から登板した尾崎海晴(3年)が5回、強力打線につかまる。
2本のタイムリーを浴び、一気に4点を返されて同点。なおも一、二塁とピンチは続いたが、ここは落ち着いて併殺に打ち取り、勝ち越しは許さない。
6回に勝ち越しのチャンスを生かせなかった鳴門は7回、2つの四球と犠打で一死一、三塁とし、再びチャンスを作ると、逆転2ランを放った中山が今度は三遊間を破るタイムリー。6-5と1点を勝ち越した。
リードを得ると、7回からはエース・河野竜生(3年)が登板。慣れないリリーフもピンチを無失点で切り抜けると、8回に打線が相手のお株を奪うような集中打で大量援護する。
二死から日野のレフトスタンドに飛び込むソロで1点を加えると、さらに一、二塁とチャンスを作り、4番の手束海斗(3番)がセンターへフェンス直撃の二塁打。その後も佐原雄大(3年)、胡桃好伸(2年)も連打で続き、この回一挙5得点で11-5と突き放した。
ただし、試合はかんたんには終わらなかった。9回裏、最後の猛攻を見せる相手に3ランと押し出しを許し、あれよあれよという間に2点差。なおも一死満塁と絶体絶命のピンチが続いたが、最後は河野がピッチャーゴロで併殺に打ち取りゲームセット。2本塁打を含む11安打で11得点を挙げた“うずしお打線”に軍配が上がった。
3年ぶりのベスト8進出となった鳴門。次戦は準優勝を果たした1950年以来となる4強入りをかけ、第12日の第2試合で同じ四国の明徳義塾(高知)と対戦する。
▼ 鳴門・森脇稔監督
「河野があまり良くなかったので、このまま6点の(リード)で終わるとは思っていなかったが、最後は“開き直って投げろ”ということで、何とか投げ切ってくれた。すごい打球をたくさん打たれてベンチでヒヤヒヤしていた。そんなに打つチームではないので、次も数少ないチャンスをつないでいきたい。(明徳には)春の四国大会で負けているので、選手も一生懸命やってくれると思う」
▼ 鳴門・中山晶量
「(4回の2ランは)真っ直ぐを狙っていた。前の日の打撃練習で調子が良かったので、自分でも何かあるなと思っていたら結果が出た。(7回の勝ち越し打は)つなぐ気持ちでいった。本当にうれしい。ベンチに下がった後は声を張り上げて応援したので、声が枯れている」