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創部2年の新鋭が見せた快進撃!牽引した2年生エースの今 【あの夏のヒーロー】

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済美を創部2年目の春優勝&夏準優勝に導いた立役者・福井優也(C)KYODO NEWS

創部2年で春優勝、夏は準優勝の快挙


 今年の甲子園で注目を集めた高校のひとつが、北北海道代表のクラーク国際。

 まずその名前が目を引くそのチームであるが、通信制の学校として初めての甲子園出場という快挙を成し遂げ、それも創部から3年でのスピード出場を達成。メディアでも大きく取り上げられた。

 初めての聖地では、10年連続出場という戦後最長記録を更新した聖光学院(福島)と対戦。3-5で敗れ、初出場での初勝利とはならなかったものの、甲子園常連校を相手に堂々たる戦いぶりを見せた。

 そんなクラーク国際よりも1年短い“創部2年目”での甲子園出場を果たし、甲子園初出場で初優勝を掴んだチームがいたことをご存知だろうか...。

 2004年のセンバツで優勝を果たし、夏も準優勝。春夏連覇こそ惜しくも逃したものの、快進撃で旋風を巻き起こしたのが、愛媛の済美高である。


甲子園で9勝をマーク


 そのチームを引っ張った男の名は、福井優也。現在はプロ野球・広島東洋カープでプレーしている。

 当時はまだ2年生ながら、春のセンバツでは甲子園初出場となったチームを牽引。大会史上初の「ナイター決勝」となった愛工大名電(愛知)との決勝戦を制し、チームを創部2年目での甲子園初出場・初優勝の快挙へと導く。

 さらに夏も準決勝までの4試合すべてで先発完投。春夏連覇がかかった決勝戦では、体調不良を押しての志願の登板もした。駒大苫小牧(南北海道)に立ち向かい、最終的には10-13で敗れたものの、初出場校の快進撃とそれを引っ張った2年生エースの活躍は、野球ファンの中に大きなインパクトを残した。


 翌年の夏、3年生になって甲子園に戻ってきた福井。この年は初戦こそ突破するも、2回戦で長崎・清峰高に敗退。1年前に果たせなかった優勝には届かなかったものの、甲子園通算9勝という文句なしの実績を引っさげ、秋のドラフトでは巨人から4位で指名を受けた。

 ところが、福井はこの指名を拒否する。巨人の入団拒否は1980年の4位指名・瀬戸山満年以来で25年ぶりということもあって話題になった。しかも、拒否した後は大学や社会人に所属することなく、1年間の浪人生活へ。そして1年後の2006年に早稲田大学へ入学した。


優勝へ突き進むチームの力となれるか...


 大学ではあの斎藤佑樹、大石達也と同期に。“早大三羽烏”とも呼ばれた3人の活躍でチームは黄金期を迎え、2011年のドラフト会議では斎藤が日本ハムに、大石は西武に、そして福井は広島に1位で入団。同一大学から3名の1位指名輩出という史上初の快挙を成し遂げた。

 プロ入り後は1年目に8勝を挙げたものの、2年目以降は低迷期へ突入。5年目の昨シーズンは殻を破って9勝6敗と活躍を見せるも、今年は3勝4敗で防御率4.59と再び苦戦。浮き沈みの激しいキャリアを送っている。

 それでも昨日、8月17日の阪神戦では5回2失点で3戦ぶりの白星を挙げるなど、もがきながらもひとつチームに貢献した。巻き返しへのきっかけとなるか、このあとの登板で真価が問われる。

 12年前の夏に放った輝きをもう一度……。優勝争いから抜け出していくためにも、男の復調にかかる期待は大きい。
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