歴代27位の記録に王手
マーリンズのイチローは現地時間24日(日本時間25日)、本拠地でのロイヤルズ戦に「6番・右翼」でスタメン出場。第3打席でピッチャー強襲の内野安打を放って13打席ぶりとなる安打を記録し、メジャー通算安打を「3009」本とした。
3000の大台を超えた後も、コンスタントに安打を積み重ねるイチロー。あと1本出れば3010本に到達し、ウェイド・ボッグスに並ぶ歴代27位の記録になる。
イチローと似た歩みで安打を積み重ねた男
メジャー史に残る“安打製造機”の一人であるが、彼のキャリアを振り返ってみると、イチローと少し似ているところがある。
【ウェイド・ボッグス】
~レッドソックス~
1年目(1982): 118安打 打率.349
2年目(1983): 210安打 打率.361
3年目(1984): 203安打 打率.325
4年目(1985): 240安打 打率.368
5年目(1986): 207安打 打率.357
6年目(1987): 200安打 打率.363
7年目(1988): 214安打 打率.366
8年目(1989): 205安打 打率.330
9年目(1990): 187安打 打率.302
10年目(1991): 181安打 打率.332
11年目(1992): 133安打 打率.259
~ヤンキース~
12年目(1993): 169安打 打率.302
13年目(1994): 125安打 打率.342
14年目(1995): 149安打 打率.324
15年目(1996): 156安打 打率.311
16年目(1997): 103安打 打率.292
~デビルレイズ~
17年目(1998): 122安打 打率.280
18年目(1999): 88安打 打率.301
レッドソックスでは12年間プレーし、7年連続の200安打や10年連続の打率3割超えを記録。輝かしい成績を残すも、11年目に不振に陥ると、浮上のキッカケを掴めぬままシーズン終了を迎え、打率はキャリア最低の.259に終わった。
それでも、新天地で復活を遂げる。移籍2年目の1994年には打率.342と好成績を挙げるなど、移籍から4年連続で打率3割をクリア。しかし、39歳となった1997年は出場機会が減り、キャリア2度目となる打率2割台でシーズン終了を迎えると、40歳になる1998年に2度目の移籍が決定。タンパの新球団・デビルレイズ(現レイズ)へと移籍した。
そして移籍から2年目の1999年、メジャー通算3000安打を成し遂げる。記念すべき1本を本塁打で飾るなど、衰え知らずの打棒で3年ぶりとなる打率3割超えも達成。しかし、膝の故障もあってこの年限りでユニフォームを脱いだ。
ボッグスは18年、イチローは16年とかかっている年数こそ違うものの、似たような歩みで安打を積み重ねた2人。イチローがまた一人、偉大な先人を越えようとしている。
【イチロー】
~マリナーズ~
1年目(2001): 242安打 打率.350
2年目(2002): 208安打 打率.321
3年目(2003): 212安打 打率.312
4年目(2004): 262安打 打率.372
5年目(2005): 206安打 打率.303
6年目(2006): 224安打 打率.322
7年目(2007): 238安打 打率.351
8年目(2008): 213安打 打率.310
9年目(2009): 225安打 打率.352
10年目(2010): 214安打 打率.315
11年目(2011): 184安打 打率.272
12年目(2012): 105安打 打率.261
~ヤンキース~
12年目(2012): 73安打 打率.322
13年目(2013): 136安打 打率.262
14年目(2014): 102安打 打率.284
~マーリンズ~
15年目(2015): 91安打 打率.229
16年目(2016): 73安打 打率.303 ※現地8月24日現在