ニュース 2016.10.07. 12:11

“超短期決戦”でカギになる「早めの1本」

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オリックスの糸井嘉男

ファーストステージは超短期決戦


 いよいよ8日からクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージが開幕。パ・リーグはヤフオクドームで2位・ソフトバンクと3位・ロッテ、セ・リーグは東京ドームで2位・巨人と3位・DeNAが対戦する。

 1stステージは2勝先取の3試合制。レギュラーシーズン2位チームと3位チームが対戦し、ホーム開催権は2位のチームが持つ。「1勝1敗1分」、「0勝0敗3分」などで並んだ場合は2位チームが勝ち抜けとなる。

 初戦で勝てば王手、負ければ即崖っぷちという“超短期決戦”。その先にあるファイナルステージ、そして日本シリーズと勝ち上がっていくためにも、まずはこの最大3試合の戦いの中でフルパワーを発揮しなければならない。


“平常心”を保てるか...


 過去を振り返ってみても、主力の不振が敗退の要因となったケースが多々ある。

 例えば、2014年のセ・リーグファーストステージ。3位からの逆襲を狙った広島だったが、その年の打線を牽引してきた“キクマルコンビ”が魔物に取り憑かれた。

 レギュラーシーズンでは打率.325、11本塁打の大暴れを見せていた菊池涼介が9打数1安打に終わると、打率.310に19本塁打の丸佳浩は9打数0安打と沈黙。攻撃のスイッチとなるはずだった2人のブレーキが響き、初戦は0-1負け、2戦目は0-0の引き分けと得点力不足に泣いた。


 パ・リーグでも2014年、6年ぶりのCS進出を決めたオリックスの糸井嘉男が苦しんだ。

 不動の3番打者としてレギュラーシーズンは打率.331、19本塁打に31盗塁とチームを牽引。自身初となる首位打者のタイトルも獲得しており、打線の中で最も恐れられる選手の一人であった。

 また、久々のCS進出を果たしたチームの中において、古巣・日本ハム時代にポストシーズンの戦いを多く経験している男の存在は貴重。大きな期待がかけられていたが、3試合合計で12打数1安打、打率にして.083と絶不調。本来の力を発揮する前に1stステージで姿を消した。

 いよいよ開幕するクライマックスシリーズ。絶対に負けられない戦いは、かかるプレッシャーも普段とは比にならない。

 相手もエース級が並ぶ中で、「どうにか早いうちに1本を...」。焦る気持ちを抑え、いかにして平常心を保つことができるか。これこそが“超短期決戦”を突破するための最大のポイントとなる。

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