ニュース 2016.10.29. 09:00

これぞ“戦国東都”!日大が1部復帰から3季でV

どこが優勝するかわからない


 秋季東都大学リーグの1部は、日本大が04年春以来で実に25季ぶりとなる優勝を飾った。

 優勝を決めた東洋大との1回戦では、1点を追う9回裏に上川端大悟と長沢吉貴の連続タイムリーでサヨナラ勝ち。勝率で2位の東洋大を上回ることが確定し、12年ぶりの優勝が決まった。


 東京六大学野球と比べるとやや注目度で劣る東都大学野球。同じ神宮球場を主な舞台とする両者であるが、ある決定的な“違い”が存在している。

 それは“入れ替え”の有無。六大学には下部リーグが存在しないが、東都には2部、3部、4部と下部リーグが存在している。最下位になれば、1つ下の部の優勝チームと入れ替え戦を行うことになり、敗れれば降格となってしまうのだ。

 ちなみに、今年の秋季リーグ戦の1部から4部までの所属大学は以下の通り。

【1部】
1位 日本大
2位 東洋大
3位 亜細亜大
4位 国学院大
5位 中央大
6位 専修大

【2部】
1位 立正大
1位 国士舘大
3位 青山学院大
4位 駒沢大
5位 拓殖大
6位 東京農業大

【3部】
1位 大正大
2位 学習院大
3位 上智大
4位 芝浦工業大
5位 順天堂大
6位 成蹊大

【4部】
1位 一橋大
2位 都市大
3位 東工大


 以上、21大学が東都大学野球連盟に所属している。


“戦国東都”の魅力


 こうして見ると、青山学院大や駒沢大が2部にいることに驚きを覚える人もいるだろう。

 青学大といえば、井口資仁(ロッテ)や石川雅規(ヤクルト)、そして現侍ジャパン監督の小久保裕紀(元ソフトバンク)ら、一流選手を数多く輩出。1部リーグでも優勝12回を誇る名門大学だ。

 駒大も1部優勝回数で歴代2位の27回を誇る強豪だが、現在は2部の所属。古くは中畑清(元巨人)や森繁和(元西武など)、石毛宏典(元西武)、野村謙二郎(元広島)といったスターを輩出。現役でも新井貴浩(広島)や、最近では2015年のドラフト1位左腕・今永昇太(DeNA)などがいる。

 このように、何度も1部で優勝を果たしているような大学が2部に甘んじている。東都のレベルの高さ、熾烈さをお分かりいただけるだろう。

 今秋優勝した日大もそうで、15年の春季リーグ戦までの6季もの間、2部に低迷していた。それが15年の春に2部で優勝を果たすと、入れ替え戦にも勝って1部に復帰。それからわずか3季で1部の頂点に立ったのだ。

 どこが優勝するかわからない...。そんな激しさこそ、“戦国”と呼ばれる所以なのだ。
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