浅尾、プロ入り後初めて一軍登板なし
大谷翔平(日本ハム)、鈴木誠也(広島)、山田哲人(ヤクルト)といった若手が台頭し、球界全体で世代交代が起こっている。世代交代や故障などで、かつてはチームの中心として活躍しながら、今季一軍出場なしに終わった選手がいる。
浅尾拓也(中日)がその一人だ。浅尾は岩瀬仁紀に繋ぐセットアッパーとして、10年と11年のリーグ連覇に大きく貢献。特に11年はリーグ最多の79試合に登板して、7勝2敗45ホールド、10セーブ、防御率0.41と抜群の成績を残し、中継ぎ投手ながらリーグMVPに選出。
将来は岩瀬の後継者として守護神を務めるかと思われたが、12年以降は故障に泣かされ、思うような結果を残せず。それでも昨季は12年以降自己最多となる36試合に登板し、1勝1敗16ホールド、3セーブ、防御率3.19と復活の兆しを見せていた。
今季は再びセットアッパーの座を奪い取るため、キャンプ初日からブルペンに入りアピール。しかし、キャンプ後半から右肩を痛め離脱。4月中旬に復帰し、二軍戦のマウンドにもあがった。二軍では28試合に登板して、1勝2敗5セーブ、防御率4.26の成績を残すも、一軍で登板機会がなく今季を終えた。一軍の登板なしはプロ入り後、浅尾にとって初めてのシーズンとなった。
【浅尾拓也】
二軍成績:28試 1勝2敗5S 防4.26
杉内も一軍登板なし
“松坂世代”の左腕・杉内俊哉(巨人)も、プロ入り後初めて一軍登板なしに終わった。杉内はソフトバンク時代に最多勝、最優秀防御率、最多奪三振といったタイトルを獲得し、11年オフに巨人へFA移籍。巨人移籍後12年から3年連続2ケタ勝利を記録するも、昨季は長年悩まされていた股関節を手術したこともあり、6勝止まり。契約更改では、減額制限を大きく超える4億5000万円ダウンの5000万円でサインした。(年俸は推定)
今キャンプは、右股関節形成手術を受けたため、リハビリ組でスタート。三軍戦で2度登板した後、7月30日のロッテ戦で二軍戦に復帰。8月16日のヤクルトとの二軍戦では、405日ぶりに東京ドームのマウンドに上がり、6イニングを投げ、3安打、5四死球、7奪三振、3失点という内容だった。二軍戦に復帰したが、力強いボールを投げることができず、4試合に登板して1勝2敗、防御率5.21の成績だった。
その他、14年に一軍で8勝を挙げた上沢直之(日本ハム)、14年に一軍で109試合出場した黒羽根利規(DeNA)、13年と14年に一軍で100試合以上出場した山崎憲晴(DeNA)なども一軍出場がなかった。
【杉内俊哉】
二軍成績:4試 1勝2敗 防5.21