トヨタ出身の“金子千尋二世”
侍ジャパンU-23代表が5日(日本時間6日)、メキシコで開催中の『第1回 WBSC U-23ワールドカップ』で決勝進出を果たした。この日は開催国のメキシコと2次リーグ最終戦を戦い3-2でサヨナラ勝ち。得点はすべて相手の失策絡みだったが、青山大紀(オリックス)、岸本淳希(中日)の投手リレーで相手の反撃を2点に抑えた。
先発したのはオリックスのドラフト4位ルーキー・青山。初回から毎回のように走者を出す投球となったが、連打を許さない安定した内容で6回までゼロを並べた。しかし2-0の7回、先頭打者に死球を与えると、二死二塁から7番のディアスに痛恨の同点2ランを浴びた。
青山はこの日の投球について「4回まではランナーを出す投球が続き流れを呼び込むことができなかったが、中盤からは(状態が)良くなった」と総括。7回の同点被弾に関しては「ボール要求で外すつもりだったが、足を滑らせてしまった。キャッチャーには『ボールだった』と言ってもらえたが、外国人はボールゾーンでもバットが届くことを学んだ」と反省の言葉を並べた。
7回2失点と先発の役割は果たしたが、「迷惑をかけたという思いが強い」と右腕。それでも6回2失点(自責点0)だった1次リーグ・アルゼンチン戦に続く好投で、チームの決勝進出に貢献した。
トヨタ自動車からオリックス入団の経歴は金子千尋と同じで、マウンド捌きや投げっぷりもそっくり。プロ1年目の今季は一軍で1試合のみの登板に終わったが、今大会の経験を飛躍のきっかけにしたいところだ。
オリックスは今秋のドラフト会議で、東京ガスの山岡泰輔を1位、立正大の黒木優太を2位と、即戦力右腕の両獲りに成功した。ここに青山も加わり、今季最下位に沈んだチームを若い力で押し上げたいところだ。